俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

福士加代子が泣く時・・・

福士加代子はアホである。

常々、そう思っていた。



まず顔がアホ面である。

だらしなく開いた口

垂れた目

にやけた顔



そしてレース運びがアホである

一番アホなエピソードが彼女の初マラソン


「30kmまでしか練習していなかった」

というのもアホだが、30kmまでトップを独走し、スタミナが完全に切れどんどん抜かされていき、最後はヘロヘロになりながらゴール。

そのヘロヘロ具合も半端じゃない。

足がもつれ、何度も何度も倒れてしまう。漫画でも見ているかのようなヘロヘロ具合。

しかし何度も倒れながら、本人はヘラヘラ笑っているのである。

見ているほうも、感動したらいいのか、同情したらいいのか、笑ったらいいのかわからない。

悔し涙を見せてもいいタイミングである。

でも福士は泣かない・・・




福士はアホだ。

でもおもしろい奴だ。

男でも女でも友達がいっぱいいるだろう。

大学のサークルの飲み会みたいなのがあったら、欠かせない存在だと思う


これは空想だが


飲み会があると、福士は率先して一気飲みをする。

サラダには目もくれず、唐揚げを頬ばる。

ビールをがぶ飲みする。

野菜スティックを鼻の穴に入れる

男の前で屁をこく

腹筋を見せびらかせて喜ぶ

大声で騒ぐ

「福士、オメーうるせーよ!」と男連中に言われ、さらにガハハと笑う

福士のいる飲み会はきっと楽しい




さて、オリンピックのレース

福士はやっぱりアホだった


世界記録を上回るペースでアフリカ勢がレースを引っ張っていく。

渋井陽子赤羽有紀子はこのペースでは後半バテてしまうと判断し、自分のペースを貫く。

かっこいい。冷静だ。


福士は何も考えず、アフリカ勢についていく。

半分も走らないうちに口がだらしなく開いていく。



福士はインコースを走らない。

いつも他の選手の外側を走る。

普通はトラックの内側に沿うように走る。それが常識だ。

しかし福士は外側を走る。

理由は一つ

狭いからだ


だから当然、他の選手より長い距離を走ることになる


他の選手は内側に密集するので、前の選手に蹴られたり、後ろの選手に足が当たったりする

それを考えれば少し外側を走ることも戦略としてはありだ

しかし、福士はおそらくそんな計算はしていない

単に「狭いところでちまちま走るのは面倒」と考えているだけだ


計算をせず、本能のままに走る

もはや猿だ


結局、最後はいつものようにヘロヘロになりながらゴール(日本人選手の中では1位となったが…)

渋井陽子の方が最後までペースを崩さず”格好がいい”という点では上だった

福士の目に涙・・・は見えず、やはりヘラヘラしていた・・・




しかし、福士のレースは抜群におもしろい

計算をしないところがおもしろい

「最初からあんなにとばしちゃ後半持たないよ」

と思いながら見ていると、本当に後半バテテしまう

そして「デヘヘ、またやっちゃった」と笑う

本当にアホである



話は変わるが、昔、「進め!電波少年」という番組でヒッチハイク旅行をする企画があった。

猿岩石のユーラシア大陸横断ヒッチハイク

ドロンズアメリカ大陸縦断ヒッチハイク

朋友のアフリカ大陸縦断ヒッチハイク


この中では、猿岩石のヒッチハイクが断然おもしろかった。

他のやつらが、ちゃんと旅の計画を立て、安全に旅を進めていたのに対し

猿岩石は計画を全く立てず、その場しのぎの旅を続けた。

バイトで貯めたお金をすぐに飲み食いに使ってしまい、飲まず食わずの日をすごしたこともあった

美人局にノコノコついていって、ぼったくりバーに入り、身包みをはがされたこともあった

野宿している間に食料やパスポートを盗まれたこともあった

それでも彼らは学習することなく、同じ失敗を何度も繰り返した

正真正銘のバカだった

しかし、テレビ的には抜群におもしろかった



福士加代子のレースは猿岩石のヒッチハイクなのである


福士は何の計画性もなく

何も考えず

本能のおもむくままに走る

だから福士は負けても泣かない



福士が泣く時

それは







カッチカチの太いウンコを出すときだけである