俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

K-1ワールドGP2008決勝戦

はあ、脱力脱力

2時間以上見てたけど、全く予想もしていなかった結末に


驚くやら、あきれるやら・・・とにかくすごい結末になってしまった。


K-1グランプリの決勝大会


前回まで、3年連続で優勝してたセーム・シュルトがいない、決勝大会。

注目は、今年、絶好調で新時代のエースと見られていたモロッコバダ・ハリ


バダ・ハリといえば、K-1デビュー当時はビッグマウスな上に喧嘩っ早く、リング外でも平気で相手に殴りかかるようなジャリ坊だった。

そんでもって試合では最後に相手にアゴを砕かれてしまうような、バカ丸出しの不良中学生みたいな男だった。



しかし、K-1で注目され始めると、いつしか、モロッコ移民の英雄として、モロッコ移民の尊敬と期待を集め始めるようになる。


すると次第に態度も謙虚になった上に、ファイトスタイルまで大人になり、ついにはヘビー級のチャンピョンにもなった。


この1年は絶好調で、KOの山を築き、前回まで無敵の強さを誇ったセーム・シュルトの対抗馬として僕も注目していた。


僕は、品行方正になった最近のバダ・ハリが好きだった。


以前は喧嘩に近かったファイトが、今年はノーモーションでまっすぐ繰り出されるジャブや、攻撃を上下に分けるのに有効なボディ・ブロー、そしてしなりの効いたロー・キックなど、強烈無比だった


さらに相手をよく見てカウンターを狙う落ち着きぶり、ダウンを奪われてもあせらず相手を攻略する冷静さ、

そしてチャンスと見るや、嵐のように繰り出されるラッシュは、風格すら漂わせた。


他の選手と比べると、線の細さ、打たれ弱さは否めないが、196センチの長身から繰り出される攻撃はどれも魅力的だった。

セーム・シュルトが予選で敗れていた今回

新しい時代を切り開くお膳立ては全て整っていたと言ってよかった。



準々決勝の相手は、K-1の生ける伝説、ピーターアーツ

試合前のインタビューでも、バダ・ハリをまるで子供扱い。


しかし今のバダ・ハリはその挑発に乗ることなく、「アーツを尊敬している」と大人のコメント。


そして試合が始まるとアーツを圧倒してみせた。

年齢では15歳ぐらいアーツが上だが、

試合内容はバダ・ハリがアーツを子ども扱い

KOでくだし、最高のスタートを切った。


準決勝のジマーマン戦では、2ラウンドに先にダウンを奪われてしまい、

僕自身も「うそ!」と叫けび、興奮し、手に汗を握ってしまった。

しかしダウンを奪われても、顔は冷静そのもの。

追い討ちをかけてくるジマーマンのパンチを落ち着いて見切り、カウンターでダウンを奪い返す。

これで同点。

そして第3ラウンドも完璧な右のカウンターで、豪快なKO勝利


若きチャンピョンの誕生まで、決勝を残すのみとなった。


実は、バダ・ハリ戦以外も、全ての試合でダウンシーンがあり、KOシーンも数多くあり

今年のK1の決勝大会は大盛り上がりだった。

もう、決勝が始まる前に、すでに興奮しすぎて、ぐったりしてしまった。


バダ・ハリよ。ここはもう、1ラウンドであっさり決めてくれ!

そう思ったが、相手は因縁の相手、オランダのレミー・ボンヤスキー


実は、昨年、二人は準々決勝で対戦し、レミーが判定で勝っている。

僕は昨年の試合も見たが、僕のジャッジではその試合はドローだった。


しかしレミーは肌が黒いのと、顔がいかつい分、ダメージが読み取りにくい。

一方、バダハリは肌が白いのと、眉が下がっているので少し情けない顔に見える。

試合展開はバダハリがレミーのボディやローを攻めながら、レミーの周りを回る。

レミーはリングの中央でガードを挙げて、バダハリをロープに追い詰める。

永遠の素人、解説の谷川貞治レミー寄りの解説をしていたが、

どうみてもドローだった。バダハリも納得できなかっただろう。


さて、そんな二人の決勝戦

因縁もあるが、それ以上にテクニックやスピードのある二人

決勝での対決を僕も観客も楽しみにしていた。



第1ラウンド、レミーはかつてミッキーロークが見せた猫手パンチでバダ・ハリをぐらつかせる。

そして追い討ちをかけるようにレミーがフライング・キックを放とうとしたところ、

危険と見たバダ・ハリはそのまま倒れてフライング・キックをよける。


角田信明レフリーはこれをバダ・ハリのダウンととり、後に2ちゃんねるで叩かれることになる。


これで第一ラウンドはジャッジが3人とも10対8で、レミーが6点の大量リードを奪う。

ダメージはさほど残っておらず、冷静さも失っていないバダ・ハリは2ラウンド以降に挽回をはかりたいところだ。


そして運命の第2ラウンド

バダ・ハリレミーが放ったミドルキックを掴み、もつれるように、押し倒す。

これはスリップダウン

レフリーの角田は、攻撃させないように二人の間に入る。


その瞬間!

なんとバダ・ハリが、角田レフリーのうしろから、倒れているレミーに向けてパンチを放つ。

慌ててバダ・ハリを後ろに下げようとする角田

しかしエキサイトしたバダ・ハリはなんとレミーの頭をストンピング



一瞬にして、かつての悪童バダ・ハリに戻ってしまった!!!

何故だ!何故なんだバダ・ハリ!!

この2年、更生して、冷静さを失わなかったお前が

いったいどうしてしまったんだ!!


ダウン直後で手が止まらなかったというならいざしらず

角田レフリーが間に入って制止している状態での倒れている相手に対する攻撃

かつてない反則攻撃!


ほかの猛獣とか番長とか言われる選手でもそこまではしなかった暴走。

かつて荒れていたとはいえ、この2年はチャンピョンとしての大人の戦いをしていたバダ・ハリ

突然の切れっぷりに唖然、騒然となった。

そしてバダ・ハリは直後に2ちゃんねるで叩かれることになる。


バダ・ハリイエローカード、減点1が出された。



倒れている最中に攻撃を受けたレミー

スローVTRで見ると、バダハリの攻撃をそれほどまともに受けたわけではなく、それほど大きなダメージを受けるほどではなさそうだった。

バダ・ハリの減点により、試合はレミーの圧倒的有利な展開に。

バダ・ハリはKOで勝つ以外に方法がなくなった。

どうする!?バダ・ハリ


しかし、レミーの様子がおかしい。

バダ・ハリのパンチもキックも、ちょっと当たっただけなのに、なかなか起き上がれない。

レミーは苦痛の表情を浮かべ、5分間のインターバルをとり、ドクターチェックを受ける。

そしてドクターに目がぼやけて2重に見えると申告。

試合を続けるのは不可能と判断された!


うそだろレミー!まだやれるだろ!

しかし、ここで無理やりやらせることは当然できない。


角田レフリーは改めて、バダハリにレッドカードを出し、反則負けを宣告した。

のちに角田は「この目立ちたがり屋め!」と2ちゃんねるで叩かれることになる。


そして試合は終了。

レミーの優勝が決まった。


とたん、レミーは「こんな形で優勝なんて・・・」という表情で泣き、久々の優勝を喜ぶスピーチをし、

「お前、元気やん!さっきのは名演技か!」

2ちゃんねるで叩かれることになる。


放心状態のバダ・ハリ

本人は「感情的になった」というが、それだけか?何があったんだ!?


なんとも後味の悪い結末。

これだけ興奮させられて、最後の最後でこのオチ。


カメラはこの結末に涙ぐむ西山茉希と、それを慰める藤原紀香をとらえた。

この後、西山は「お前がなぜ泣く!?」と2ちゃんねるで叩かれることになる。



しかし、なんなんだよ!なんだんだよ!この結末は!

どうするんだよこのブログの結末は!




じゃ、締めの言葉を・・・















2ちゃんねらー、みんな死ね!!!!!!!!!!!