俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

これが、いいのだ!その1

36歳独身の僕はここ数年「結婚したい結婚したい」と念仏のように唱えている。
しかし、よくよく考えると、僕はどうも結婚観がおかしいようで
例えば松井計 著『家に帰らない男たち』の「週末婚を楽しむ男」を羨ましがったりもする。

 

そういえば、僕がよく読む旅行記の作家(椎名誠氏、シェルパ斉藤氏など)
僕が彼らを羨むのは、仕事という大義名分で家族を家に残し、家を空けて自由に旅をし、そして帰る場所としての家庭を確保しているからだ。

 

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最近読んだ水上勉『土を喰らう日々~わが精進の12ヶ月』
この中でも、水上氏は東京の家族を残し、自分は田舎に建てた家で自給自足生活を楽しんでいる。
・・・・うらやましい

 

そして僕の大好きな作家、東海林さだおさん
東海林さんも仕事場と称し、自宅とは別にマンションを借りており、週に何日かはそこで一人飯を楽しむそうである。
締め切り間際ならともかく、普段は夜遅くまでは仕事をしないという東海林さん
家に帰ることだって難しいことではない。
それでも東海林さんは自分でスーパーに買い物に行き、料理を作り、マンションの床に新聞を広げ、そこを食卓に一人でご飯を食べる時間を楽しんでいるらしい。
・・・・うらやましい。
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なんでだろう?
なぜ、僕はこのような生活を送る男性を羨ましがるのだろう。
確かに、僕も一人暮らし歴16年
その間、同棲もなければ同居もない。
友達が泊まったことすら2回くらいしかない。

 

部屋(家)は僕の完全なるプライベート空間
それゆえたとえ使用中でもトイレのドアも閉めないし、押入れも戸棚も開けっ放し
家に居ながらにもう一人の人に気をつかうことを面倒に思っているのかもしれない。
そう、僕は気を遣うタイプなのだ。
それが女性ならなおさらだ。
24時間、365日、奥さんや子どもに気を使うような気がする。

 

そして父親として、夫として、一家の大黒柱として・・・というプレッシャーを自分自身にかけつづけ、
そのプレッシャーに負けて家に帰らなくなるかもしれない
だからこそ、週の半分くらいは家に帰らなくてもいい仕事をしている人たちを見るとうらやましく思うのだ。

 

しかし、僕はある本を読んで、またまた24時間家族に目覚めることになる。
(その2に続く)