テレビ朝日系「関ジャム完全燃SHOW」という番組だが大好きで、毎週欠かさず見ている。
関東では毎週日曜日の夜11時から放送なので、視聴率的にはそれほど振るわない番組だろう。
僕はもともとジャニーズも関ジャニ∞も興味がないどころか、むしろ嫌いな部類だったかもしれない。
だが、今ではこの番組の虜なのである。
この番組は音楽教養番組だ。
音楽について楽しく学ぶことができる。
扱うジャンルは本当に様々
ある日アニソンを扱ったかと思えば、次の週はクラシックの特集だったり
サザンやユーミンなど、特定のアーティストの特集もあれば
「卒業ソング」「夏の終わりソング」といったテーマ別の特集もある。
さらには「アドリブ特集」、「共感特集」など、ちょっと聞いただけでは予想もつかないようなものまで。
とにかく音楽についての様々な知識をわかりやすく伝えてくれるのが楽しい。
僕が見始めたのはこの2年くらいだが、どうも番組が始まった当初(2015年~)は話題のアーティストを呼んでトークをしたり、「人気の謎に迫る」みたいなコーナーをしたりするありきたりの音楽番組だったようだ。
だが、いい意味で「ネタ切れ」もしくは「迷走」してきたのか、ここ1~2年の統一性のないめちゃくちゃなテーマ設定が実におもしろい。
音楽を広く、浅く、そして楽しく学べるので、リラックスして見られるし
それまで興味のなかった分野でも感心して見ることができる。
たとえば「プロから見た(カラオケで歌うのが)難しい歌」という特集では、秦基博さんの「鱗」という曲が取り上げられた。
そして”サビの「Oh~今君に、会いたいんだ、会いに行くよ」までの10秒間を息継ぎなしで歌う”ということが紹介された。
これがマネしてみるとまあ、難しい。
あれだけの声量で、高音で、歌い続けるのも難しいのにノーブレス
しかも一瞬で息を吸ってすぐに次のフレーズを歌い始める。
僕は特に秦さんのファンというわけではなかったし、どうしてそこまで評価が高いのかわからなかった。
しかしこの日から秦さんを観る目はすっかり変わった。ただの小太りの親戚の兄ちゃんじゃなかったのだ。
お化けノド・・・恐るべし秦基博
で、今週(3月24日)の特集が「グッとくる上京ソング」が特集だったのだが、僕も番組を見る前に僕なりの「グッとくる上京ソングを上げてみた」
順位はともかく、思い出せるものを上げてみると
・『なごり雪』 イルカ
・『案山子』 さだまさし
・『帰ろうかな』 The Boom
・『遠く遠く』 槇原敬之
・『3人』 槇原敬之
・『I love you』 尾崎豊
・『とんぼ』 長渕剛
・『思えば遠くへ来たもんだ』海援隊
こんな感じかな。
だよな。1位と2位は秒で浮かんだもんな。
あと槇原敬之ソングでは「どんなときも」がTOP10に入っていた。
でも、僕的には「3人」のほうが、ドラマティックで好きなんですよ。
ぜひ聞いてほしい。
あと、超個人的に思い入れがあるのが尾崎豊の「I love you」
これはJR東海のコマーシャルで使われていたものだ。
番組でもミスチル(Mr.Children)の桜井さんとジュンスカ(Jun Sky Walkers)の寺岡さんが「星になれたら」という曲を作った時に「JRのCMをイメージして作った」というような話をしていたが、JRのCMって確かに強烈に「上京」のイメージを植え付ける。
特に1991年のJR東海”ファイトエクスプレス”のCM
3人の若者が故郷を離れ、新幹線で上京してくる。
最初はハシャいでいた3人だが、両親からの手紙を見るうちに遊び半分じゃいけないと思い始める。
そして新幹線が東京に近付くと、ホームにあふれる人の群れや、窓から見える高層ビルに圧倒される。
その電車の窓から高層ビルを見上げる映像が今でも僕の脳裏に焼き付いていて、今でも僕は電車に乗って高層ビルが目に入ると自然に「I love you」が頭に流れてくるようになっている。
調べてみたら僕も高校を卒業して一人暮らしを始める年だった。
だからこそ共感するものがあったんだろう。
都会がそんな夢みたいなところじゃないこともわかってきたけど
でも都会暮らしになれると田舎には戻れない。
大人になると、いろいろな汚いところも知ってしまうけど
でも上京したいという若い人の気持ちは痛いほどわかるから止めることはできない。
年を取ったら田舎に戻りたいなんて、自分は絶対に思わないと思っていたけど
都会で死ぬのは結構辛い
でも、あと少し、僕は都会でがんばってみます。
・・・なんてな。