5月6日(金)に放送される『関ジャム完全燃SHOW!』(テレビ朝日)の特番は”令和に活躍する若手アーティストが選ぶ最強平成ソングベスト30!!”
この番組では昨年も”J-POP20年史 プロが選ぶ最強の名曲ベスト30”を発表しているので、まあ同じような感じの内容になるんだろうなと思っていた。
でも5月1日(日)放送の先行公開で4人の若手アーティストのベスト30を観た後、俄然期待が高まった。これは面白そうだぞ・・・
ちなみに僕はちょっと前にこのブログで「俺は昭和生まれだけど、平成生まれより平成のことを知っている!」なんてことを書いた。
平成に入れてもらえない昭和おじさん - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)
なので最初”令和に活躍する若手アーティストが選ぶ~”なんてタイトルを聞いた時、「嘘だろ?そんな奴らが知ってるのってここ20年くらいの曲だろ?平成って1989年からだぜ?平均年齢25.8歳の令和アーティストが90年代の曲なんて知ってるわけねーじゃん」「俺に選ばせろよ!」なんて思っていた。
先行公開でsyudou氏、ハラミちゃん、向井太一氏、Rei氏の個人ランキングを見たときも「2017年て!最近やんけ!」「ほらな、見てみ!米津玄師って!平成に名を遺すにはまだ早いやろ!」なんて思っていた。「2011年なんて昨日やんけ!」
中には90年代の曲(Chara『やさしい気持ち』、MISIA『包み込むように』、川本真琴『1/2』、奥田民生『さすらい』、JUDY AND MARY『くじら12号』、バブルガム・ブラザーズ『WON'T BE LONG』等)も入っているが、若手アーティストが選ぶ曲はほとんどがマニアックで知らない曲ばかり。歌っている人は知っていても「安室奈美恵『B Who I Want 2 B feat.HATSUNE MIKU』」とか「宇多田ヒカル『Beautiful World』とか、「モーニング娘。『Memory青春の光』とかわざとマイナーな曲を選んでいる感じ。
「かっこつけてんじゃねーよ!『こんなマニアな曲も知ってる俺、カッコイイでしょ?』ってか!」「『ごめんなさーい。アタシってセンスが独特だから他の人が選ぶのとは違うかも~』ってか!じゃ、審査なんかすんなっつーの!」
なんて若いアーティストに反射的に反抗しながら番組を観ていたのだが、終わった後の感想は「あれ、でも意外に面白かったな」「これ、スペシャルが楽しみだぞ」というものだった。
今回がたまたまだったのかもしれないが、令和に活躍している若手アーティストが選ぶ曲というのは、3分の1がよく知っているメジャーなヒット曲、3分の1がアーティスは知っているけど曲は知らないもの、そして残り3分の1がアーティストも曲も全く知らないものだったのだ。これが・・・意外に心地いい。
正直、昭和・平成の名曲をランキング形式で発表する番組ってここ最近たくさんありすぎて、結構飽きてきている。「知ってる、知ってるよ。オメーみてーな若造に説明されなくても知ってるっつーの!」
昭和のおじさん、昭和に飽きる - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)
でもこの関ジャムのランキングがまた絶妙な比率だったのだ。実はこれが”令和世代”の当たり前の感覚なのだそうだ。
彼らは思春期の頃からYoutubeがあり、好きなアーティストのMVを見ると他のおすすめや関連曲が現れ、自然に昔のアーティストの曲にも触れてきたらしい。Coccoさんの曲を聞くと、自然に同じ沖縄出身の安室奈美恵やHY、MONGOL800にたどり着く論法だ。もしかしたらディアマンテスとか嘉納昌吉とかも聴いているかもしれない。
また大人になってからもサブスクに当たり前のように慣れ親しんでいるため、ジャンルを問わず音楽を”乱聴”するらしい。ロックも聴けば、アイドルも聴く。ヒップホップも聴けばアニソンも聴く。確かに先行公開のランキングでもASIAN KUNG-FU GENERATIONもあればももクロやAKB48もあり、ゆるめるモ!(アニソン?)もあれば小沢健二featuringスチャダラパーもあった。
なんか・・・癪だな。昔のことだけはおじさんに語らせておくれよ。令和の人が昔のことも知ってたら・・・ずるいじゃん。おじさんの立場ないじゃん。
とにかくこの「最強平成ソングベスト30!」の3分の1くらいが「知ってる!」、あと3分の1くらい「知らなかったけどぜひフルで聴いてみたい!」という曲があったらいいな。
というか、世の中の流行や娯楽、それぞれみんなそれくらいの比率だったら僕の老後もきっと前向きで楽しいものになるのにな。