俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

顔で見せろ!鈴木明子、織田信成

フィギュア・スケート グランプリシリーズ
世界一決定戦2009第3戦 中国大会「男女フリー」を見た。


僕はにわかフィギュア・ファンなので、本当のフィギュア・ファンのみなさん、ゴメンナサイ。

これから書くことは戯言です。


さて浅田真央安藤美姫も、中野由加里もキムヨナも出ないこの大会

僕にとっては全く見所がない。

僕は名前の知らない外国人選手の演技を楽しむほどのフィギュア・ファンではないので、

パソコンを打ちながら横目で見る感じかな。



前日のショートプログラムではアメリカ生まれの日本人・長洲未来がトップだが、

まだ楽しみに見るほどではないかな。

あとはトップ3以内に日本人はなし。

村主さんもSPで失敗したみたいだし、あとは4位に鈴木ってのがつけてるけど、今回は日本人、ダメかな?

そう大して期待せずに見ていた。


そして鈴木選手の紹介VTRが流れ、僕はその時、初めて鈴木選手の顔を見たのだが、

見た瞬間、僕は思った・・・

「お、おもしろい顔・・・」

それはまさに、”おてもやん”とか、”おたふく”を想像させる、

実に目と口の大きな、おめでたい顔であった。

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この鈴木選手、ジュニア時代は将来を有望視される選手であったが、拒食症を患い、競技を休まざるをえなかったそうだ。

そう言えば、「アフラック」のCMにも癌に侵されたフィギュアの選手がいたなぁ・・・

僕はこういう”不幸な生い立ちもの”に弱いのだ。

どうも人の人生にドラマを見てしまうもので・・・


そして鈴木選手は昨年くらいから本格的に競技に復活

NHK杯で浅田真央に次ぐ2位となり、今シーズンはフル参戦してグランプリ・ファイナルを目指す模様。

アナウンサーがちょうど「競技できる喜びを噛み締めて・・・」と言っている最中に、

本当にうれしそうにリンクを滑走し始める鈴木選手

その瞬間、僕は「あ、いい顔してる!」

心からそう思った。


他の選手が失敗できないプレッシャーの中で、みな慎重な顔でリンクに現れるというのに、

鈴木選手は本当に「リンクに立てる喜び」を噛み締めている感じ

「ああ、スケートができてうれしい!」

そんな気持ちが表情に表れて、思わず僕も見とれてしまった・・・・。

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素人の僕から見たら、この中国大会はレベルはさほど高くなかったのかもしれない。

浅田真央やキムヨナと比べると、鈴木明子はスター性、天性の才能という点で欠けているかもしれない。

しかし、着実にジャンプを決め、ステップやスピンを決める鈴木明子

終わってみれば、自己ベストを9点以上更新、今シーズンの浅田、安藤を越える176・66点をマーク

逆転で優勝を決めた。


最初から最後まで素敵な笑顔を絶やさなかった鈴木選手

浅田真央安藤美姫から笑顔が消えた現在、

鈴木明子は今、最も”見ている人を幸せにする”スケーターなのかもしれない

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そして男子

小塚崇彦高橋大輔もいない。

今回、僕が知ってるのは織田信成君のみ。


「あ~、織田君か~~。だめだな、こりゃ」

というのが、素人ファンの僕の予想

織田君はまず、見た目がずば抜けておもしろい!


男子のフィギュアスケートの選手といったら、大体こんな感じ

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本当にイケメン揃い

背が高くて、すらっとした体形で、女性ファンうっとり・・・・

高橋大輔も顔では負けていないが、スタイルではさすがに西洋人には勝てない。


これが織田君となるともう・・・・・「だはははは!アジアの猿め!」と世界から笑われていそうで恥ずかしい

しかも皆、王子様のようなコスチュームで着てるのに、一人だけ”おのぼりさん”みたいなタキシードだし・・・

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しかし、今回の織田君は違った。

織田君は僕が思っていたよりずっと手足が長くてかっこ良かったのだ。

そしてフランス大会(一つ前の世界大会)で優勝していた織田君は、他のイケメンスケーターよりずっと貫禄があったのだ。

ミスが一つあったものの、本当に「今の織田選手はジャンプは大丈夫」とでも言わんばかりの余裕だった。


こりゃ~~失礼しました。


織田君は今回「チャップリン・メドレー」でのぞんだんだが、これがまた織田君のキャラクターに合ってるのだ。

チョップリンのコミカルな動き、大げさな投げキッス

これを鼻の大きな織田君がやると、なんともミッキーマウスでかわいい!

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そして終わってみれば、昨季世界王者のライサチェク(米国)を撃破し、フランス杯に続くGP2連勝

グランプリファイナル出場一番乗りを決めた。


今回は4回転ジャンプを回避したが、今の演技力に加え、迫力のあるジャンプを加えれば

グランプリファイナルでの表彰台、そしてオリンピックのメダルも夢ではない。


織田君はおもしろい顔を見事に生かした演技で栄光を勝ち取った。

イケメンスケーターばかりの男子フィギュア界で、織田君の純日本人顔が爽快に笑っている姿は痛快ですらある。


コンプレックスを長所に変えた織田信成

現代人に勇気を与えるスケーターである。

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              「いや、別にコンプレックスじゃないんですけど・・・・・」