俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

とんねるずに見たバラエティの光明

本当に久しぶりにフジテレビ『とんねるずのみなさんのおかげでした』を見た。


木曜夜9時はいつも日本テレビ『秘密のケンミンSHOW』を見ているのだが、今回はスペシャルということでこちらはDVDに録画。

よって『みなさんのおかげです』を久しぶりに見ることになったのだが

いや~~~~

おもしろい!!



なんか、「バラエティ、まだまだいけるぞ!」

とんねるず、まだまだパワーあるじゃん!」

と思ったな。

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今回の企画は『ムダ・ベストテン』

芸人が持つムダ芸をベストテン形式で披露するのだが、


いや~~、これぞ”とんねるず!”

80年代、僕が中学・高校と魅了されたとんねるずのパワーが存分に発揮されていたのだ。


まずはなつかしの『ザ・ベストテン』のセットに、久米宏役の石橋貴明黒柳徹子役の木梨憲武が登場

そして2人の間にフジテレビの牧原アナが登場するや、ノリさんの攻撃開始

木梨「今日は伊藤アナじゃないの?」

牧原「前回『食わず嫌い王』を代わってもらったので」

とっさにノリさんのケツキック!

このスタッフやアナウンサーのいじり方!

あ~~~とんねるず


第7位の「利き水」「利き女」を披露した定岡正二にはタカさんが攻撃を開始

ハイタッチをすると見せかけて定岡の額をピシャリと叩くタカさんと、「やめろよ~」といいながらもなぜか嬉しそうな定岡。

生ダラ』の名場面が蘇る。


第5位のプロレスラー鈴木みのる高山善廣は「アツアツおでん、小龍包の早食い」

実はそんなに熱い物が得意でない2人。

おそらく番組のムチャ振りである。

アツアツのおでんを食べさせてリアクションを見せるというのも古典的ではあるが、やはりおもしろい。


そこに第6位「首が丈夫自慢」の有吉も絡んでくる。

芸人とプロレスラーが並んだら、当然ビンタの張り合いである。

有吉が鈴木にビンタをかまし、鈴木は有吉をスリーパーで締め落とす。


「アツアツおでん」「プロレスラーとの絡み」というのもバラエティでは定番中の定番であるが、やはりコーナーに勢いがつく。

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第5位東京03が登場し、『みなさんのおかげです』に初出演だと聞くとタカさんは胸倉を掴んで脅し始める。

紳助さんとの事件のパロディだ。


ここでも応援に来たアンタッチャブルとともに、おでんやプロレスラーと絡めていく。

バラエティの王道だ。



さらに4位にベッキーが登場すると有吉が暴走

「しょうもねーな、ノコノコ出てきやがって!」「何ができるんだよ、見せてみろよ!」と遠慮なく罵声を浴びせる。

さらに

木梨「ベッキーのあだ名、何だっけ?」

有吉「”よくみりゃブス”です」

ベッキー「前、”元気の押し売り”って言ったじゃないよ!」

と新あだ名を披露。

石橋「そんな可哀想な。かわいいよ、(ちょっと見て)あ、本当にブスだ!」

とかぶせてオチをつける。


有吉が実にのびのびと毒を吐いている。


ベッキーのムダ芸はトイレットペーパーの先を素早く三角に折ることだったが、これにも有吉が

「こんな芸でよくノコノコ出てこれたな。」

「芸人だったら絶対に使われねーぞ!」

「好感度武器にしやがって!」と噛み付く

「(アツアツ)小龍包食えるのかよ!」と挑発すると、ベッキー

「食べれるよ!」と受けてみせる。

結局はアンタッチャブルの山崎が食べるはめになったのだが、有吉とこうやって売り言葉に買い言葉のやりとりができるのもベッキーの強みだ。

とんねるずは基本的に体育会系の男臭いノリ、男子校のバカのノリが身上だ。

そこに女性が入っていくのもなかなか難しいところだが、そこはさすがのベッキーなのである。

とんねるずの大いなる庇護のもと、若手同士も遠慮なく絡んでいく。




さらに3位のWエンジンのチャンカワイが手を使わずに顔の動きだけでめがねを外すという技を披露。

しかしなかなか決まらないと、ノリさんはジャンプして延髄斬り!

この意外性!

ジャンピングハイキックの突っ込みって、ありえねー!

まだまだ跳べるぜノリさん!


そういえば、今回、なんか新鮮な感じがしたのは、吉本の芸人が出ていなかったからかもしれない。

今回の出演した芸人は有吉、東京03アンタッチャブル、オードリー、Wエンジン

吉本色がないので、なんとなく新鮮だった。

僕らはいつのまには吉本のノリ、吉本の突っ込み、吉本の笑いになれすぎたのかもしれない。


だからこそ、往年のとんねるずの男子校の悪ノリが実におもしろいのである。

やっぱり毛色が違うな。


そしてクライマックスはM男・オードリー春日

小さなプールの真ん中に立たされた春日に向かって、プールサイドの芸人達が、一斉に攻撃を始める。


これも普通のバラエティなら水鉄砲を浴びせたり、発泡スチロールの棒で叩くくらいだが

とんねるずはそんなことでは許されない。

熱湯を投げかけられ、棒の先に着いたグローブで殴られ、さらに一斗缶を投げられる。

PTAの方が見たら「いじめにつながる!」と言われかねないシーンで、ここ数年はそうした声を反映してずいぶん大人しくなってしまったが、とんねるずは構わない。


そして春日を羽交い絞めにした鈴木みのるに向かって、有吉が投げた一斗缶が見事にヒットし、鈴木みのるは出血。

当然、画面には映せない状態になった。

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昔のバラエティはこれぐらい普通だった。

だから死亡事故もあったし、苦情もどんどん来た。

が、抜群におもしろかった。



この10年、『みなさんのおかげです』も「食わず嫌い王」がメインになってしまったため、パワーが感じられなかったが、

久々に見たとんねるずの悪ノリ

めちゃくちゃおもしろかった!

まだまだいけるじゃない!


また、吉本優勢のテレビ界で、吉本以外の芸人を生かせるのはとんねるずなのかもしれない。


ナインティナインの岡村が『めちゃイケ』でよく最近のバラエティについて嘆いているが

岡村の頭の中には、80年代の志村けんとんねるずの笑いが根付いているはずである。

が、まだまだバラエティ、大丈夫です!


風邪の熱も吹っ飛びました!

とんねるずよ!関東の笑いのリーダーシップをとってくれい!!

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でもまじ、風邪っす・・・