俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

杉本彩で・・・

金曜の夜、演劇のサークルが終わった後に、みんなで飲みに行く。

いつも、飲み会に誘ってくれるリーダーが今日はお休みなので、仕方なく一番年上の俺が「今日、行く?」と自信なさげに声をかけると、5人が集まった。



メンバーは極度の人見知りで、人が集まれば集まるほど孤独感を感じる俺

18歳で役者を目指して上京し、ちょい役、エキストラなどで生計を立てるA

もともと落語家志望で上京、現在は演劇にはまり、地元に帰って劇団を作ることを夢見るB

ごく普通の会社員、趣味はオペラ鑑賞で自らもコーラス・サークルに参加しているC

そして紅一点、タレント養成所にも通っていた現GAPの店員D

の5名である。


まずは言いだしっぺの俺の合図で乾杯。

酒のつまみを滞りなく選んでやり、みんなに話を振って飲み会を盛り上げる。


が、30分ほどすると、AとDが男と女の恋愛について二人で話し込みはじめ

BとCはお互いの手相を占い合い始めたので、見事に俺は孤立

まあ、ちょっと話の輪に入れないくらいしょうがない


と思っていたら、その状態が20分ぐらい続く


「あ~帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい!」

「あ~今すぐかばんから文庫本を取り出して読みたいぃぃぃぃ!!」


”友だちなんだから話の輪に入ればいいじゃない?”

と思うかもしれないが、なんか知んないけど入れないんだよ!


恋愛の話は興味あるけど

女と付き合ったことない俺は「男ってのは~」「女ってのは~」なんて

したり顔で話せないし

手相、全く興味ないし・・・・


っつーか、少しはあたしのことも気にしてよ!!




腹が立ったので、店のテレビで「恋するハニカミ」をマジ鑑賞


今日はハニカミスタディーのコーナーで、杉本彩が「五感を使って男を虜にするテクニック」を伝授


・男を欲情させる料理
・男を欲情させるファッション
・男を欲情させる三文字
・男を欲情させる匂い
・男を欲情させる愛撫


すごい!あの人天才だわ。



もしくは変態だわ。



よくあれだけのことを考えるわ。

常に考えてるんだろうな。エロスのことを。



ちなみに男を欲情させる三文字とは「もっと」

男は女に「”もっと”一緒にいたい」「”もっと”話したい」「”もっと”○○して」とおねだりされると欲情するらしい。


た、確かに・・・


俺なんてこの記事書いてるだけでちょっと勃起したし・・・




さらに杉本彩いわく、ありえないくらい接近し、耳元で(セクシーな声で)話せば男は堕ちる、とのこと。


ま、そうだわな。

杉本彩が胸をくっつけるぐらいに近づいて来て、耳元で「ドキドキしちゃう」なんて言ってきたら(番組内ではハリセンボンの春名が言われていた)


そりゃ、堕ちる、というか、抱きしめるわい。

ベロを入れにかかるわい。



杉本彩のテクニック論は、誰にでもできるものではないだろうけど正論中の正論



ほんとに、時々エロ漫画のシチュエーションにあるように

「エロスを教える先生」みたいな仕事があればいいのに。

そんで杉本彩自らが体を使って教える、みたいな学校を作れば生徒もたくさん集まってお金持ちになれるのに。


俺は、というと、そこに通うかな?

それともそんな度胸ないかな?



結局、居酒屋で、仲間と飲み会に来ていながら

恋するハニカミ」を一人で30分鑑賞

驚くべきは、その間、仲間にまったく話しかけられもせず、テレビに夢中になっていることにすら気づかれていなかったことだ。


というか、これ、もはや”仲間”ですらないよな。



そして閉店時間

他のメンバーは何事もなかったように「じゃ、帰ろうっか」と言って立ち上がり、

お金を払って店を出る。

そして明るい声で「また来週~!」と言って解散した。



どうしても笑顔で「バイバイ」が言えない俺


「話の輪に積極的に入れなかったのは俺の責任!」

「こんなことで落ち込むから彼女ができないんだ!」

「自分から”なになに!話に入れて!”と言えばよかったじゃないか!」


帰りの電車の中で激しく自分を非難し、さらに落ち込む俺であった・・・