俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

レーザーでシミを消したおじさん

韓国式の美容整形外科で顔のシミを抜いてもらった。50歳のおじさんが顔のシミを消してもらうというのも我ながら情けない悪あがきだと思うが、鏡の前で薄くなったシミに薬を塗りながら毎晩ニヤニヤしている。


そもそも、僕が20代の頃(90年代)、日焼けした肌は男らしさの象徴だった。俳優もモデルも、プロレスラーもプロ野球選手も、プロサッカー選手もみんな肌を焼きまくった。女性だってガングロブーム、ギャルを中心にみんな小麦色の肌に憧れた。日サロもいっぱいあったし、日焼け止め買う奴なんて少数派、みな日焼けオイルを買い求めた。『コパトーン』のサンオイルのあの匂い!懐かしいなぁ。当時は海やプールに行くときはあのコパトーンのケースのような色が最終目標、こんがり焼けろとサンオイルを塗りたくり、ひたすらビーチに寝そべった。もちろん当時から「年を取ったらシミになるよ」と雑誌やテレビでも言われていたが、「ジジイやババアの顔にシミがあるのは当たり前!」、「松崎しげるに、俺はなる!」と思っていたので気にも留めなかった。

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当時は吉田栄作織田裕二などが白いTシャツとジーンズをカッコよく着こなし、日に焼けた健康的な肌を披露していた。そんな男になりたくて、僕も積極的に肌を焼いていた。幸か不幸か30前後でマレーシアやタイなどのビーチに行く機会があり、強い日差しの元でジリジリ焼いたこともあった。その結果どうなったか。これまた順調に40代で顔中シミだらけになったのである。こめかみや頬、目尻の下に真っ黒で大きめのシミがいくつもいくつもできたのである。そんで計算外だったのは、僕にはそれを受け入れる覚悟ができていなかったのである。職場には僕と同じ年代の人も多いのだが、みな割ときれいで健康的な肌をしているように見える。僕は自分のシミがとたんに恥ずかしくなってしまった。これから会う人会う人は僕のことを「ああ、あの顔にシミがいっぱいある人ね!」と覚えるのかもしれない。小学生の我が息子も父の日に僕の似顔絵を描いて仕上げに黒い斑点をいっぱい垂らすのかもしれない。なんか嫌だ・・・。

https://nikkan-spa.jp/1708768/2

んで、たまたま住んでいたマレーシアに中国系と韓国系のシミ取り医院があったのでそれぞれに行ってみたのである。

中華系の医院ではシミ一つに対し2万円ほどかかるらしく、僕の顔中の施術には20万円以上かかるとのことだった。さすがにその額は出せないが、「すみません、やっぱり辞めます・・・」とも言いづらかったので、とりあえず1つだけシミの施術をしてもらった。僕の顔の感覚では、なんか熱した針でシミをチクチクと刺しながら漢方を沁み込ませて行く感じ。施術後はシミの部分が数か月かけてかさぶたのように浮き上がり、ポロっと落ちる。まさにシミが”取れる・落ちる”といった感じだ。「生姜など刺激の強いものは控えてね~」とアドバイスがあった。

次に行ったのが妻に紹介してもらった韓国系の美容クリニック。こちらは1回のレーザー治療で1万2千円くらいとかなりお得だった。50年生きてて初めてレーザー治療なるものを受けたが、顔の上で”パチッ!パチッ!”と静電気が弾けるような感覚。すごく痛いわけではないが、手に汗握ってしまった。2回目の治療は僕がイメージしていたレーザー治療という感じ。細いレーザー光線でジリジリと焼いていく感じだった。これも痛くはないが焦げ臭い臭いもするし、ちょっとビビった。で、3回目に初回でやったパチパチ施術をもう1回して終わりとなった。3回で3万円弱だった。

治療前

4月に日本に帰国してしまい、続けて通うことができなかったのでシミは完全には消えなかったが、あと何回かレーザー治療をしてもらったらもう少しきれいに消してもらえたと思う。
 治療後は肌色のテープで傷口(?)を保護したり、寝る前に薬を塗ったりしているが、50歳のおじさんになっても、肌がきれいになるのはちょっと嬉しい。こうなると死ぬまでシミを増やさぬように悪あがきしてやろうと思わなくもないが、毎日日焼け止めクリームを塗る老後が待っているなんて、20代の僕が知ったら気持ち悪がるだろうな(笑)。

 

治療後