先日、『テレビ千鳥』(テレビ朝日系列))を見ていた時のこと。この日の企画は”大悟サンタ”なるもので、街ブラで見つけた人妻にプレゼントを贈るというもの。
そしてプレゼントと共に大悟がその場でメッセージを書いた色紙を渡すのだが、その内容が下ネタで、渡された女性が結構リアルな苦笑いを見せるのだ。
僕は千鳥は好きなんだけど、なんか・・・こういうのに絡まれるのは嫌だなぁ・・・
この”大悟サンタ”は毎年恒例の企画のようで、下ネタ色紙も例年のことらしい。
2023年は武蔵小山でロケ。今や超売れっ子の千鳥が街ロケをしていると子供を連れた若いママさんも足を止め、目を輝かせてロケの様子を見つめる。千鳥の人気と知名度は絶大で、今や中高生はもちろん、30代~40代でも、特にファンでなくても「あ!千鳥だ!」という感激とともに受け入れてくれるだろう。
千鳥の二人は子連れのママに近づき「結婚して子供ができてからママにサンタは来ていますか?大悟サンタはそんなママにプレゼントを持って来ました」と声をかける。声をかけられた人は千鳥に声をかけてもらった喜びと「いつもがんばっているママのために」というフレーズに感激。期待を煽るだけ煽っておいて出されたプレゼントはセブンスターとか釣りのルアー、カエルのおもちゃというオチ(しかし若いショートカットのママにはバカラのグラスやラルフローレンのパジャマなど高級なものを上げるパターンも)。
ここまでは千鳥らしくて実にいい!深夜のバラエティ番組の醍醐味というか、くだらなさが逆に最高に面白い。千鳥に声をかけられたママもプレゼントはちょっと肩透かしだったが、いい思い出にはなったろう。「この前千鳥に絡まれた!」と友達に笑って話すこともできるだろう。問題はこの後だ。大悟サンタは”チン太郎”という謎の人物を天から自分の元に下ろし、その人のメッセージを色紙に書いて渡すのだが、微妙な下ネタを入れてくるのだ。『テレビ千鳥』は深夜の番組なので観る側からしたらちょっとした下ネタがあってもいいのだろうが、インタビューを受ける側の人は真昼間にいきなりファンでもない芸人に下ネタをつきつけられるのだ。これがちょっとキツイ。
『テレビ千鳥』を楽しみにしている千鳥ファンにとっては何でもないことなんだろうけど、特別ファンでもないのにこれをやられるのはなぁ・・・。そんな人妻たちの苦笑いに気づいているのかいないのかわからないが、いつも通りノブが突っ込んでスタッフたちが笑い、製作者側だけではしゃいでいる様子が画面越しに伝わってくる。
昔、長渕剛さんがドラマ『とんぼ』の中で、朝のマラソン中に酔っ払いの若者グループにからかわれたらビンタを喰らわし「茶化して喜ぶおもちゃじゃねぇんだよ、人間ってのはよぉ」ってすごんでたんだけど、本当にそうだと思う。
【とんぼ】茶化して遊ぶオモチャじゃねえんだよ人間てのはよ‼️今じゃ考えられない80年代ドラマ「とんぼ」 #長渕剛 #とんぼ #小川英二 (youtube.com)
ただ基本的に千鳥はロケの名人で、僕も千鳥の街ロケ、旅ロケは大好き。千鳥の芸人いじりも面白くて大好きなのである。ただ一般の人に絡むとなると、まだ何か足りない気がする。これがとんねるずの木梨さん、明石家さんまさんなら街で急に声をかけられ、ある程度いじられても感激すると思うのだが。その理由が自分が子供の頃から好きだった芸人さんだからなのか、いじりに愛情が感じられるからかなのかはわからない。
ただ今回『テレビ千鳥』を見て、なんとなく「俺も年下の千鳥にいじられて笑われるのはなんか癪だなぁ~。きっと苦笑いしてその場をやりすごすんだろうけど、内心ドン引きするだろうなぁ~」と思ってしまった次第である。