俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

そうだ!We're ALIVE

嫁と息子がアニメ『チェンソーマン』にハマっており、我が家のカーステレオでも米津玄師の『KICK BACK』がヘビーローテーションで流れている。僕は毎日車で通勤しているのでここんとこ毎日聴いているのだが、冒頭の歌詞「努力!未来!A Beatiful star!」って・・・あれだよね?

今年のハロウィンはチェンソーマン - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

米津玄師 Kenshi Yonezu「KICK BACK」- 『チェンソーマン』Chainsaw Man OP - YouTube

『チェンソーマン』ノンクレジットオープニング / CHAINSAW MAN Opening│米津玄師 「KICK BACK」 - YouTube

 

外国人妻と8歳の息子は当然知らないだろうが、おじさん世代は敏感に反応してしまうあの曲。調べてみると発売は2002年だから今から20年前。モーニング娘。の14枚目のシングルとして発売された『そうだ!We’re ALIVE』。懐かしいな、あの頃僕はまだギリ20代だった。

調べてみると確かに米津玄師氏はつんく♂さんに許可をもらってこの曲の一部を拝借したらしい。ネットでも「米津玄師は実はモー娘。オタだったのでは?」なんて憶測が飛び交っているが、確かにこの曲のインパクトはすごかった。

この頃のモーニング娘は『LOVEマシーン』が出て、『ハッピーサマーウェディング』と続き、『I wish』『恋愛レボリューション21』『ザ☆ピ~ス!』なんかも出て、売れに売れまくっていた。オリコンもほとんどで1位を獲ったし、CMタイアップ、オリンピックのテーマ曲、24時間テレビのテーマソングと、だれもがモー娘。人気にあやかりたがった。紅白もモー娘。のためにたっぷり枠を取っていたし、モー娘。使っておけば視聴率も取れて人が集まって物が売れる、OLはカラオケでモー娘。を歌いまくり、おじさんは忘年会・宴会で踊りまくった。名実ともに「国民的アイドル」と言ってよかった。そんな中発売された『そうだ!We’re ALIVE』を披露する姿は貫禄すらあった。もう当時は大スターとなっていたモー娘。の曲なので多少の不自然さを強引に盛り上がりに変える力があった。オタクでもない僕が見ても「かっこいいな」と思ったものだ。

(2002.02.20)モーニング娘。「そうだ!We're ALIVE」 - YouTube

以前、ブログに書いたが僕はつんく♂さんの「ダサいくらいの曲のほうが大衆ウケする」というポリシーが大好きで、事実この頃のモー娘。の曲はまあダサかった。歌詞はこちらが赤面するくらいダサいのにメチャメチャ売れていた。若い女の子、OL、アイドルファン、オタクはもちろん、ふつうのおじさんも耳にしていたのだから、つんく♂さんの時代の読む眼は確かだったのだろう。

ダサいもの - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

メロン記念日「さぁ!恋人になろう」 - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

さらにこの『そうだ!We’re ALIVE』の先読み感はすごかった。動画の倍速視聴に慣れたZ世代のために令和の曲はイントロを極端に短くしたり、転調を繰り返したりしてとにかく飽きさせない工夫を散りばめているらしい。が、つんく♂さんはすでに20年前にそれを先取りしていた。『そうだ!We’re ALIVE』の転調のすごさといったら、3曲くらい別の曲をくっつけて作ったんじゃないかと思うほど。それが変わったり戻ったりを繰り返すのだが、ハチャメチャでメチャメチャなのに結果楽しい。特にこの2002年2月20日のパフォーマンスはモー娘。史上でもベストのパフォーマンスじゃないかと思う。ファンじゃない人が見ても、”国民的アーティスト”だけが持つオーラみたいなものを感じたし、これだけ個性の違うメンバーが揃っていればだれかしら推しが見つかって応援したくなるってなもんだ。古参メンバーの貫禄、新人メンバーの初々しさ、それが混ざり合ったカオスな状態がまたおもしろく、カッコいい。

米津玄師もこの大先輩つんく♂さんへのリスペクトもあって自分の楽曲に取り入れたのではないか。僕も息子世代のアニメソングで20年前のアイドルソングを思い出すとは思わなかったな。米津玄師さんの世代のバトンをつなぐリレーに感謝!

2002.02.20)モーニング娘。「そうだ!We're ALIVE」 - YouTube

フワちゃんのプロレスデビューで思い出す

ここ数日『フワちゃんのプロレスデビュー、プロレスファンが称賛!』『フワちゃんのデビュー戦、感動した!』とネットで騒がれている。僕はプロレスファンであり、フワちゃんのアンチである。だから即座に「けっ!また芸能人が接待プロレスしてもらっていい気になってんだな」と思ったし、「若い奴らは簡単に”感動した”とか大げさに書くけど、実際見ると大したことないんだよな」とも思った。

で、先日録画してあった『行列ができる相談所』(日本テレビ系)を見てみたら不覚にもフワちゃんの頑張る姿に泣いてしまったのである。うわ、俺ダセー。でもフワちゃん、すごかったな。

スターダム】フワちゃんがプロレスデビュー戦で敗れる 上谷沙弥に押さえ込まれ無念3カウント - プロレス写真ニュース : 日刊スポーツ

 

『行列のできる~』で錦鯉・長谷川さんも言っていたけれど、おじさん世代はフワちゃんが苦手だ。タメ口で妙に馴れ馴れしくてお調子者でみんなの人気者で成功者。そんで裏では謙虚で礼儀正しかったりするのがさらにタチが悪い。だから本当は応援なんてしたくないのだ。

でもプロレスに挑戦するフワちゃんは先輩レスラーに謙虚で、プロレスに対して謙虚だった。タレントとして1回だけゲスト出演して、目立って終わるつもりはないようで、基礎からみっちり鍛えてもらって決して羽目を外さなかった。僕らおじさんが仕事帰りに酒飲んだりマンガ読んだり、メタボの腹をさすったり自分の股間をさすったりしていたこの5か月余り、フワちゃんは仕事の合間をぬって必死に体をいじめていた。毎日毎日何時間も基礎トレ、受身を繰り返し、体中あざだらけになっていた。

フワちゃんの体はプロレスファンから見ても実に理想的だった。いい意味で女性らしくない。腰のくびれ、腕や足の湾曲がなく胴回りも手足も太くてまっすぐ。デビューを控えた練習生特有のぽちゃぽちゃした感じもなく、かといってビューティーコンテストのような見せる筋肉でもない。相手の技を受けることを前提にした強い芯に筋肉と脂肪をバランスよく巻き付けたような体が出来上がっていた。

そして本番。運動神経や大舞台での度胸はさすがなものがあるが、やはりちゃんと相手の攻撃を受けてしっかり受身が取れていることに驚く。8歳の息子はフワちゃんに攻撃を加える相手の神谷選手(現役のチャンピョン)に「ムカつく!なぐってやりてぇ」とフワちゃんに肩入れ(そのうち観ていられなくなって退散)。僕もフワちゃんが攻撃を受けるたびに熱くなり、フワちゃんのプロレスに対する”本気”を感じてちょい泣き。最後の二段蹴りを顔面に受け、危険な角度で頭の方から落ちた時はヒヤッとしたが、神谷選手もデビュー戦のフワちゃんを「ちゃんと技を受けられる子」と認めたからこそのあの攻撃だったのだろう。

フワちゃん、お疲れさまでした。今回はネットの記事通り。プロレスファン納得です。

スターダム】フワちゃんプロレスデビュー戦 異例ともいえる報道陣17社が集結 | 東スポWEB

なお、プロレス初挑戦のフワちゃんはネットでインリン・オブ・ジョイトイやLiLiCoのプロレス動画を観ていて、くりぃむしちゅーの有田さんに「(本番は)おふざけの要素をどういれたらいいか?」という相談をしたところ、「小橋建太VS佐々木健介戦を見ろ!本気でやれ!」と怒られたらしい。・・・わかる。

HUSTLE 2006 Tajiri & Yingling vs RG & Great Muta - YouTube

2005.07.18 プロレス 世紀の豪腕対決! 小橋建太vs佐々木健介 - YouTube

ちなみに僕がフワちゃんにぜひ見ておいてもらいたかった試合が1つある。それはある女子レスラーのデビュー戦だ。その選手の名は広田さくら。1996年にデビューし、その後引退、復帰、結婚、出産を得ながら未だにリングに立つベテランである。へなちょこと呼ばれながらもそれを個性にし、唯一無二のキャラクターでリングに笑いを振りまく広田。大物レスラーから新人レスラーに至るまで愛されいじられ続けるレジェンドレスラーの一人である。

僕は彼女のデビュー戦をあるテレビ番組で見た。今から26年前、練習生だった広田がデビューするまでを追ったドキュメンタリーだった。「辞めたいと思ったことはないの?」と質問されると「はい、いつも思ってます」と答えるなど終始へなちょこだった広田は、練習中も気合が伝わらず師匠の長与千種に怒鳴られ、苦笑され、ダメ出しをされ続けた。自分がうまく出せない広田に対し長与は往復ビンタを喰らわすと涙声で「自分がうまくできるかわからなくて怖かったです・・・」と本音を漏らす広田。長与は優しく抱き寄せ

長与「なんで言わなかったんだよ~」「最後に一つだけ聞かせて。なんのために(リングに上がるの)?」

広田「・・・自分のためです」

長与「そうだよな。お母さんのためじゃない。自分のため。忘れんな。」

そう肩をぴちゃっと叩いて去っていく熱血師匠・長与千種。体育会系の僕も胸熱の名シーンであるが、哀しいかな今ではコンプライアンス上、再放送できないんだろうな・・・。

広田のデビュー戦は「ディスカバリー・ニューヒロイン・タッグトーナメント」。各団体の看板レスラーと若手有望株がタッグを組んで参加する大会で、なんと長与千種のパートナーとして指名されたのだ。他の団体は若手のエース級が出ているので、広田の起用は大抜擢というか大博打だ。しかも相手は全日本女子プロレスアジャ・コング田村欣子選手。勝ち負けはもう関係ない。広田にできることは根性を見せることのみ。そして広田はその通りの姿を見せた。アジャのダイビングボディープレスをまともに受けながらも2カウントで返し、投げっぱなしのジャーマンスープレックスさえも返した。そして最後はアジャコングに裏拳を出させて敗れるという、最高のやられっぷりをデビュー戦でやってのけたのである。(Youtube上に残っていないのが残念!)

フワちゃんも大変だったろうが、デビュー戦でアジャコングと戦わなければならなかった広田も相当な恐怖だと思う。

それにしてもあの時のへなちょこレスラーが今も現役で戦っていること、誰からも愛され、女子プロレス界で唯一無二のポジションを確立しているということは感慨深い。ダメな奴ほど先輩に可愛がられ、しごかれる。そんなレスラー・広田さくら(旧姓・広田さくら)よ永遠なれ。

【女子プロレス GAEA】これでもまだ真面目にやってるほう 長与千種 vs 広田さくら 1998年6月21日 クラブチッタ川崎 - YouTube

【女子プロレス GAEA】パワーボムに新人・広田失神!? デビル雅美 vs 広田紗久良 1997年1月19日@後楽園ホール - YouTube

フワちゃんも続けてほしいな、プロレス。

 

今年のハロウィンはチェンソーマン

「ハロウィンはチェンソーマンがいいって!」

我が嫁はいつも唐突に話し始める。

話を聞いてみると、近所のママ友たちとハロウィンパーティーを企画していて、お金を出し合ってお菓子を買って子供たちに配ることになったのだそうだ。で、子供たちは思い思いの仮装をさせるのだが、息子は「チェンソーマンの仮装がしたい」と言い出したらしい。

ハロウィンで盛り上がるのなんて渋谷の若い人くらいだと思っていたのに、最近は幼稚園や小学校でも年間行事として扱っているらしい。そういえば息子が幼稚園の時も嫁は「セブンがいいって!」と唐突に言ってきたことがあったな・・・。

で、冒頭の”チェンソーマン”である。

そもそも”チェンソーマン”って何よ??アメリカのホラー映画に出てくるあれ?それとも日本のちょっとセクシーなスプラッター映画のあれ?

スパガ・浅川梨奈主演「血まみれスケバンチェーンソー」は前後編の同時上映&4DX仕様! : 映画ニュース - 映画.com

妻に聞くと「最近夜中にテレビでやってるのよ。マンガも人気なんだって」とのこと。「でも大人が見る深夜のアニメのキャラを8歳の子がわかるのか?」というと「ちょっとエッチなシーンがあってうちの子大好きなのよ」。「・・・」

さらにさらに「主題歌を歌ってるのが米津玄師よ!エンディングを歌ってる人は毎週変わるんだって。すごくない?息子はYoutubeでVaundyの曲めっちゃ聴いてる。今度カーステレオに入れておいてよ!」などとのたまう。

米津玄師にVaundyか。昭和生まれにはきちーな。ただ僕はこれまでも息子が見る『クレヨンしんちゃん』やら『ドラえもん』やらの映画版のおかげでOfficial髭男dism、マカロニえんぴつ、キラキラ武士、あいみょん菅田将暉なんかを聴くことになり、来年50歳になるおじさんの割に最近の曲を知っているのが職場でも誇らしかったりする。仕方ない、若い同僚の女の子にちょっとでも好印象を持ってもらうためにカーステレオに入れておくか。

にしても小学校低学年でチェンソーマンのコスプレして周りはわかるのか?周りが普通に魔女とかドラキュラとか着てきてたら浮かないか?そんな僕の心配をよそに妻は手作りでチェンソーマンのコスプレ制作にとりかかった。チェンソーマンは上は白のYシャツ、下は黒いズボンなので衣装は既製品で大丈夫。問題は頭部のチェーンソー。妻はこれをフエルトで作るという。製作時間は2日。妻は試行錯誤しながら家事の合間を見つけては縫物に励んだ。僕も妻の指令によってダイソーでフエルトやら綿やらを買い出しに行かされることになった。

おじさんの僕はわからない。そこまで衣装づくりに凝る必要があるのか?ドン・キホーテで既製品買えばいいんじゃない?そんな大事か?ハロウィンって?

でもママ友にはママ友の、表には出さない見栄と闘志と試練があるらしい。裁縫が得意でドレスなんかをちゃちゃっと作れちゃうママさんもいれば、いかにも「私は美魔女よ!」と言いたげに娘とおそろの黒いドレスでキメてくるママさんもいる。すべてをあきらめてドンキや百均で済ますママもいれば、それでは可哀そうだと苦手な裁縫にチャレンジするママさんもいる(我が妻はこれ)。子供が褒められること、それがママの喜びでありプライド!ま、僕はうちでお風呂掃除をしなきゃいけないから関係ないけどね(笑)。

これがチェンソーマン!

夕方6時半。ママさんたちの戦いは終わり、それぞれの家に帰っていった。我が妻の帰宅後第一声は「ウケたよ!みんなチェンソーマン知ってた!ママさんたちも息子の友達も知ってて、『すごい!』って言われたよ!」。なんでもチェンソーマンを希望する子供は他にもいたのだが、アニメもこの10月に始まったばかりだしママさんたちも「さすがにチェンソーマンは・・・」と躊躇した人も多かったらしい。つまり我が妻の行動力と決断力の勝利。

”悩むくらいなら即行動!”

これってビジネスだけじゃないんだな。僕も勉強になったよ。

 

STARMAN

最近の僕のお気に入り。それは布袋寅泰さんが歌う『STARMAN』。最近カーステレオに入れたのだが通勤の時にいつも一曲歌い上げながら出勤している。元々はデビットボウイさんの曲で、デビットボウイ大好き布袋さんが『GUITARHYTHMⅡ』というアルバムの中でカバー曲として歌っていたものだ。それを今僕がカバーしている(笑)。

Amazon | GUITARHYTHM II | 布袋寅泰, 森雪之丞, TOMOYASU HOTEI, HERBIE YAMAGUCHI,  DAVID BOWIE, 布袋寅泰, 布袋寅泰 | J-POP | ミュージック

僕のカーステレオには子供が聴く「ウルトラマン主題歌」『Habit』(sekai no owari)、『M八七』(米津玄師)、嫁が聞く「松任谷由実」「B'z」「サザンオールスターズ」なども入っているが、大半は僕が聞く昭和・平成のロック・ポップスだ。僕は特にだれかのファンということではないのでここ最近は青春時代に聞いていたものを片っ端からダウンロードして聴いている。

あれは僕が大学に入ったころだったか?元々子供のころから吉川晃司さんのファンでシングルコレクションを愛聴していたのだが、その後COMPLEXも好きになり、その流れで布袋さんも聴くようになっていた。レンタルビデオ屋で借りた布袋寅泰さんの『GUITARHYTHMⅡ』はとても印象的な曲が多かった。「DEVIL’S SUGAR」「DRIVIN’ TO YOUR HEART TONGHT」「MERRY GO ROUND」などは大好きでよく鼻歌で歌っていた(調べてみると歌詞を書いたのは名作詞家・森雪之丞さん。ああ、どうりで。)

そんで先日、「青春時代に聴いていた曲をまたカーステレオで聴きたいなあ」と思い立ち、「あれ、俺、どんな曲聞いてたっけ?平成の名曲ランキング調べてもピンとこない・・・」と思いながら、やっとこさ僕の記憶が布袋さんにたどり着いたのだ。不思議なもんでシングル曲にはときめかず、”また聴きたい!”と思ったのは『GUITARHYTHMⅡ』からの楽曲。真夜中の妙にテンションが高くなった時に歌った『TELEPHONE CALL』『RADIO!RADIO!RADIO!』!!昔好きな女の子のことを思って悶々とした夜に聴いた『FLY IN YOUR DREAM』『ANGEL WALTZ』!!懐かしいな!20年ぶりか!?

布袋寅泰 - ANGEL WALTZ (Live ver.) - YouTube

Radio! Radio! Radio! - YouTube

そんで冒頭の『STARMAN』である。この楽曲の魅力って・・・何なんでしょう?もう最初に聴いてから20年以上経っているのにサビの歌詞はちゃんと覚えている。布袋さんがそんなにうまくない英語の発音で歌ってくれたということもあるが、英語の拙い僕でもなんとなく歌えてしまう、というか歌いたくなる英語の羅列。そしてスケールが大きくて、ちょっとノスタルジックで寂しげなメロディー。アルバムの最後の曲ということもあるが、何かお祭りとかイベントが終わって「また来年!」ってエンディングを迎える時のような、寂寥感がたまらなくいい。そもそも”STARMAN”ってタイトルがものすごく好き。当時は布袋さんが自分のことを「俺はスターだ!」って歌っているものだと勝手に思っていたが、歌詞を見るとだいぶ違う。でもなんかこれを鼻歌で歌っていると「俺はスターだってのに」って誇らしいような気持になってしまう(歌詞を勘違いしたまま条件反射で染みついてしまった)。

これを通勤の時のカーステレオで布袋さんと一緒に歌うと実に気持ちがいい。Aメロはメチャクチャな英語の歌詞でごまかしながら歌うのだが、それでも気分がいい。サビはもうたまらんね。

”ゼアザ スタ~マァ~ン ウェイティンインザァスカイ!ヒドライクトゥカメンミアス、バヒスィンヒーブローアーマイン”

”ヒート―ミー、レッザ・チルドレン ルージッ!レッザ・チルドレン ユージッ!レットーザ・チルドレン ブギ~♪”

”ら~らっららら~、らっらっらら~らっらっらら~らっらっらら~”

 

この曲を作った人は歌詞通りの”STARMAN"になっちゃったけど、この曲を聴いている僕らはSTARMANのことを今も歌い継いでいる。我が息子よ、いつまでもウルトラマンを聴いてたらいかんよ。いつか本物のロックを聴けよ!

 

Starman - Tomoyasu Hotei (スターマン - 布袋 寅泰) - YouTube

布袋寅泰、ボウイに捧ぐ「STARMAN」熱唱 進化させた“原点”ライブに9000人沸く | ORICON NEWS

 

京都橘高校がえらいことになってた

今朝、Youtubeを開いたらお勧め動画が「京都橘高校吹奏楽部」でオレンジ色に染まっていた。なんでもYoutube京都橘高校吹奏楽部のパフォーマンスを観た台湾の蔡英文総統が「ぜひ台湾に招待したい」とのことで10月10日、台湾の国慶節でパフォーマンスをしたらしい。すげぇな・・・

台湾で社会現象になった京都橘高校吹奏楽部「オレンジの悪魔」が象徴する「日台友情」の現在地(野嶋剛) - 個人 - Yahoo!ニュース

台湾で社会現象になった京都橘高校吹奏楽部「オレンジの悪魔」が象徴する「日台友情」の現在地(野嶋剛) - 個人 - Yahoo!ニュース

で、なんで僕のYoutubeのお勧めに並んだかというと、実は僕も結構前から京都橘高校吹奏楽部の動画を観ていたからだ。

僕が最初に観たのは2011年にアメリカのディスニーランドに招待された時のパフォーマンス。これが滅法良かった。

Kyoto Tachibana HS Band - Disneyland 2011 - YouTube

演奏した曲もディズニーランドにぴったりだし、彼女たちの楽しそうに演奏する様子は見ているこちらまで幸せな気持ちにさせてくれた。アメリカのお客さんも喜んでくれただろう。他にも

・背広の男性が手を振って歩いているが、誰なんだろう?顧問の先生か?あの人に手を振るお客さんはいるんだろうか?

・シンバルの子が口を開けながら演奏しているのがかわいい。くせなのか?

・とにかくステップがすごい。あんだけ激しく踊ってよく管楽器が吹けるな・・・

・フラッグの子たちは吹奏楽部じゃないのかな?演奏が選抜試験に合格できなくて顧問の先生に「旗でも振ってろ」って言われたのかな?でも退場する時のスキップがかわいい。

北朝鮮とか自衛隊とか、もっときびきび動ける団体はあるだろうけど、無表情で結構怖い。京都橘はなんといっても”高校生らしさ”がいい!あのあどけない笑顔!高校の部活感がいいね!どこにでもいる普通の高校生ですよ!高校の部活動ですよ!あの大きな太ももを見ればわかるでしょう!

 

僕も一応子を持つ親であり、学校関係の仕事をしているので他にもいろいろ考えちゃう。

・顧問の先生はめちゃめちゃ厳しいのかな?笑顔で演奏している子たちも、練習の時は泣いたりしているのかな?

アメリカまでの旅費は各家庭で出すのかな?学校から補助が出るのかな?メチャメチャ積立金とか取られそう。親御さんは大変だろうな。

・でも親御さんは誇らしいだろうな。アメリカまで見に行っちゃう親もいるのかな?

・息子が京都橘に入ったらいくらかかるんだろう?学費、下宿代、仕送り、楽器代、遠征代、衣装代・・・

ちなみに彼女たちの愛称は”オレンジの悪魔”。人外のパフォーマンスを見せる悪魔なのだそうだが、かっこいい・・・。かわいらしい見た目と超絶パフォーマンスとのギャップが明るいオレンジ色と”悪魔”という言葉とのギャップと重なり、最高の愛称だ。

オレンジの悪魔は教えずに育てる 〜やる気と可能性を120%引き出す奇跡の指導法』オンライン・トークイベント開催 | NEWSCAST

で、いろいろ調べてみるとこの京都橘高校吹奏楽部は全国大会でも金賞の常連で、毎年海外のパレードにも招待されたり、バラエティ番組『笑ってコラえて!』日本テレビ系)でも特集が組まれたりしていたらしい。ま、そうだろうね。

それからしばらくは2011年の動画ばかり見ていた(50回くらいは観ていると思う)のだが、しばらくすると海外の人がリアクション動画をあげるようになり、僕のYoutubeでもおススメとしてあがってきたのだが、これもまた楽しい。まるで自分の娘を褒められているような感じ。

kyoto tachibana reaction - YouTube

【メキシコ人の反応】京都橘高校吹奏楽部にハマった😱アメリカでのローズパレード凄すぎる! - YouTube

京都橘の統制された動きに驚く外国人お姉さん  アメリカ ディズニーランド【海外の反応】 - YouTube

そこに来て、今回のニュース。

どこまで本当かわからないが台湾では社会現象になるほど話題になっているという。ニュース番組でも京都橘高校の様子が何度も放送され、蔡英文総統のスピーチより注目を集めているらしい。

京都橘高校の生徒は台湾総督府への訪問(総統のサプライズ登場あり)、宿泊する老舗ホテルでのパフォーマンス、台湾の高校生との交流会、そして国慶節でのパフォーマンスと忙しい日程をこなし、その間ずっとメディアに囲まれていたらしい。スターだな。サインとか写真とかも頼まれたんだろうな。

台日友情Always滿滿  「橘色惡魔」橘高校吹奏部特別組曲|@三立新聞網SETN - YouTube

20221006京都橘高校來訪北一女中 - YouTube

式典でのパフォーマンスは本当に素晴らしかった。僕がYoutubeで見ていたのはパレード動画ばかりで、平場でのパフォーマンスもあんなに素晴らしいものだったとは知らなかった。たくさん練習したんだろうな。何度も間違えて、何度もぶつかって、それでも本番は苦労など微塵も見せないようなパフォーマンス。ちょっと涙が出るよ。

ホテルで魅せた制服でのパフォーマンスも良かった。屋外でやるより音が反響して迫力があったな。制服のままでパフォーマンスをするのはちょっとずるいな(笑)。そりゃ驚くに決まってる。

何より台湾の高校生との交流風景が良かった。台湾はまだコロナ禍で自由に観光ができないそうで、蔡英文総統がタピオカミルクティーを差し入れしてくれたり、ホテルも送迎もVIP待遇してくれたりしたそうだ。台湾の人のおもてなしは温かい。そして交流会で魅せた笑顔は彼女たちが職業パフォーマーではなく、普通の一高校生であることを思い出させた。僕も国際交流会を手伝ったことがあるが、ああいう経験を高校生の時にできるって本当に素晴らしいこと。本人たちも本当に楽しそうで、いい思い出になってほしいな。

この子たちにはどんな未来が待っているんだろう

台湾の女子高との交流の間、男子学生はどうしてたんだろう?



「背の順の整列は差別」!?

世の中には色々なことを言い出す人がいるもので、先日ネットでこんな記事を目にした。

なぜこの苦しみに気づけないのか…「背の順の整列は差別」に猛反論する人が完全に見落としている事実(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

が、悲しいかな、ヤフコメには賛同の声よりも批判の声の方が圧倒的に多いようだ。

「背の順には合理的な理由がある」「それを言うなら五十音順も差別」「全ての人が納得できる公平な方法など世の中にないのでは?」

思うに、この記事を書いた小学校教諭は本当に真面目な熱血漢なんだと思う。「背の順整列で苦しんでいる子供がいるなら戦わねば!」と、炎上承知で声を上げたんだと思う。悪い人ではないんだと思うけどね・・・

背の順 - Twitter Search / Twitter

ちなみに僕は小学校6年生の時が身長163cmくらい。だから小学校の時は背の順で並ぶと大体一番後ろか後ろから2番目だった(ただ中学・高校6年間で5~6cmしか身長が伸びなかった。)。だから背が低い子の気持ちは正直分からないし、今振り返ると確かに僕は”上から目線”だったかもしれない。背が高いことへのコンプレックスは特になかった上に、やはり優越感というか余裕があったような気がする。朝礼とかで先生に「整列!」なんて言われると「やれやれ」といった感じでだらだら集団の後ろのほうへ歩き、「ああ、ここだ、ここだ。」みたいな感じで自分のクラスの最後尾にドッキング。確かに生意気だったな。

だたいつも嫌だったのは運動会のフォークダンスだった。僕が小学生の頃(’84、’85)は男女がそれぞれ背の順で並んでいてフォークダンスは隣に並んでいる女子と組むことになっていた。んで僕のクラスは男子が23人、女子が21人だったから当然男子が余る。当時最後尾にいた僕は担任の先生から「女子の列に並べ」と言われ、女形としてフォークダンスを踊ったのだ(しかも2年連続)。しかもフォークダンスはパートナーが次々変わっていくので、ひどいときは隣のクラスの一番背の低い男の子にリードされたりなんかしてなかなか気持ち悪い絵柄になっていた。そんな僕を教師たちはニヤニヤしながら、母親はケラケラ笑いながら観るのであった。

フォークダンスを踊る学生たちのイラスト – フリーイラスト素材集 KuKuKeKe

あと背が高いことのコンプレックスは毛が生えるのが早かったことか。

小学校の修学旅行の時にはすでにボーボーだったし、中学に入ってすぐ脇からも生えてきた。ありゃあ恥ずかしかったな。今思えばなんてことないんだけど、やはり思春期の男の子にとってはコンプレックスだった。たしか上下ともに1回は剃った気がする。成長が早いことも遅いこともコンプレックスだし、思春期なんて勉強ができないこともモテないことも友達が少ないことも家が貧しいことも全部コンプレックスになるだろう。もしかしたら部活でレギュラーになれなかったこと、弁当のおかずが少ないこと、優秀な兄弟姉妹がいること、家が農家なこと、父親が同じ学校の教員であること、転校生で一人だけ持ち物が違うことなんかがコンプレックスの子もいただろう。コンプレックスのない中学生なんて当時はいなかったように思う。

ちなみに我が息子も今のところ同級生と頭一つ抜き出るくらい背が高い。親としては少し誇らしいような気もするが、勉強もスポーツもてんでダメなのでこっちのほうで将来バカにされやしないか心配している。

息子が今ハマっているSEKAI NO OWARIの「Habit」でも「人はなぜか分類したがる習性がある」なんて歌っているが、序列をつけたりマウントを取ったりするのも”人の習性”なのかもな。

息子よ、一緒に壊していこうぜこのbad habit!

SEKAI NO OWARI「Habit」HIKAKIN ver. - YouTube

SEKAI NO OWARI「Habit」HIKAKIN ver. - YouTube

 

『One Piece Film RED』&『シン・ウルトラマン』

せっかく有休を取ったのに、妻に「お客さんが来るから家を空けろ」と言われ、僕は途方に暮れていた。

で、超久しぶりに映画でも観てやろうと『One Piece Film RED』と『シン・ウルトラマン』をはしごして観てみたのだが・・・

そもそも僕は『ワンピース』は超ライトなファン。

『One Piece』を追いかける - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

また映画も普段はほとんど観ない。本当に半日家を空けなければならなくなったので仕方なく映画で時間をつぶすことにしたのだ。最初は3時間くらいの洋画のチケットでも買ってずっと寝てようかとも思ったのだが、ネットで賛否両論巻き起こってるこの2つの映画を観てみるのも土産話になるかと思い、観てみることにしたのだ。

 平日昼間の映画館は驚くほど空いていて席は選び放題。僕は映画館のど真ん中の席にふんぞり返って話題の『One Piece Film RED』を観てみた。するとネット上で繰り広げられている賛否両論そのままの展開が目の前で起きていた。例えばこんな感じ。

・これは『ワンピース』じゃなくてミュージカル映画。歌ばっかりでうんざり。

・歌い手のAdoのゴリ推し。Adoファンには面白く感じるだろうが…。

・主役のウタが好きになれればおもしろい。

・原作好きにとっては期待外れ。シャンクスやルフィーのシーンが少ない。

・全く新しい映画!一気に惹きこまれた。

などなど。ちなみにアラフィフの僕にとってはこの映画はきつすぎる。

全体的に色遣いがカラフルで目がチカチカするし、戦闘シーンも早すぎて目がぐるぐる回る。音響設備のせいかガラガラの映画館のせいかAdoさんの歌がうるさすぎてあまりに不快(耳をふさいでちょうどいい音量)。戦闘シーンはルフィがオラオラ殴って、サンジが蹴って、ゾロが斬るいつものパターン(そういえば”ワンピースの名場面”って戦闘シーン以外が多いのはやはり戦闘シーンが単調だからか?)。あれだけ派手派手に作ったのにストーリーもキャラクターも戦闘シーンも大味な感じで感動もなければ印象的なシーンもない、Adoさんの歌も特に耳に残らなかったのは僕がおじさんになって感性が鈍ったからだ。この『One Piece Film RED』は映画『ワンピース』史上最高の興行成績を収めているという。じゃ、若い子向けだったということで・・・とにかくおじさんには鼓膜に良くない映画だった

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その後『シンウルトラマン』を鑑賞。こちらもネットで様々な評価がされている。ちなみに僕には小学生の子どもがいるのだが、この子が筋金入りのウルトラマンファン。家には大量のソフビ、変身道具、シールやカードがあり、今年の夏もウルトラマンショーを観に行ってウルトラマンゼロと一緒に写真を撮ってきていた。僕もたまに土曜日に『ウルトラマン・デッカ』を一緒に見させられるし、車のカーステレオからは米津玄師の「M八七」がヘビーローテーションで流れている。僕は特段米津玄師に興味はなかったが、この「M八七」は本当によくできているなと感心している。ウルトラマンの主題歌を依頼され、その世界観を見事に表している上にこんなカッコいい曲を作れるなんてすごいなと、素直に思う。

米津玄師 「M八七」 ×「シン・ウルトラマン」Kenshi Yonezu- M87 × Shin-Ultraman - YouTube

で、肝心の映画なのだが、これが『One Piece Film RED』の後に観ると実に良かった。アラフィフのおじさんに実に優しい映画だった。まずチープさがいい。日本映画はこうでなきゃ。

そういえば映画が始まる前にハリウッド映画の予告編があったのだが、その壮大さは毎度圧倒される。ハリウッド映画の良さはなんといってもスケールのでかさ!圧倒的な”外国・異国観”! ビタ一文共感できない感じ! 日本人の生活とはかけはなれた全くの異次元で起きたおとぎ話!地球が滅亡しようが宇宙人が攻めてこようが全く恐怖を感じない非現実感!これぞハリウッド映画だ。

一方日本映画の素晴らしさはその世界の狭さ!ニッチな世界観!そしてノスタルジックなチープ感!ドウェインジョンソン主演映画のド迫力の予告編のあとの細身のシンウルトラマンのちょっとダサい動きとポーズ!いいね!怪獣のヌイグルミ感!ミニチュアのビルや電線!これだよこれ!

映画を観ていた子供やマニアのおっきいお友達は大興奮!怪獣が出てくれば「あ!メロンガ!」と叫び、「カラータイマーがない!あ!体の色が変わった!」と声に出して説明、意外な黒幕に「え!ゾフィーが!」とショックを受けるなどわかりやすく反応。奥様方は「斎藤工が老けた」「なんだジャニーズの棒演技は」とため息をつき、お父様方は長澤まさみの絶妙な色気とミニスカートの中が見えるかどうかの攻防に手に汗握る。

戦闘シーンのウルトラマンのわかりやすい動き。単発のパンチ!キック!チョップ!これよ、これでなきゃ!

フォルムがエヴァっぽいのもご愛嬌

もし最初から『シンウルトラマン』を楽しみに映画館に行っていたらここまで楽しめなかったかもしれない。期待度が低く、『One Piece Film RED』の疲労度が高かったからこそ、『シンウルトラマン』を楽しめたのかもしれない。

家を追い出されて観た久々の映画鑑賞だったが、なんとも充実した余暇になった。

 

ただいつも思うのだが、なんで”映画の主題歌”ってエンドロールでしか流さないのだろう。こちとら映画のワンシーンと主題歌が入った予告編を見てめちゃくちゃ楽しみに来ているのに、結局主題歌が流れるのは映画が終わってから。僕はエンドロールの途中で帰ってしまう派なので、好きだった主題歌も最後まで聞かずに出てしまう。頼むから映画の一番盛り上がるシーンで主題歌流してくれんかね・・・。