俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

時間と時刻の理解の難しさ

息子の担任の先生からついに「ご家庭でも息子さんの勉強をみてやってください」という電話が来てしまった。

僕も妻も「息子には好きなことを伸び伸びやってもらいたい」、「勉強しろとうるさくいう親にはなりたくない」という考えだったが、あまりの理解の遅さに先生や同級生にも迷惑をかけてしまっていたのかもしれない。

そこで息子が小学校から帰ってきたら、妻が息子の宿題とテストの間違い部分の訂正を、僕が帰宅後に30分勉強を見ることにした。そして息子に「時間と時刻」という単元を教えて3日目、僕は愕然とするのである。

父「一時間は何分?」

子「・・・60分」

父「一分は何秒?」

子「・・・60秒?」

よしよし、さすがにこれは覚えたようだ。

父「じゃ、今、何時?」

子「え?え~っと・・・6時ぃ、・・・」

父「短い針を見て。5時と6時の間。まだ6時になってない」

子「じゃあ、5時」

父「何分?」

子「え?え~っと・・・22分?」

父「違う。もう一度見て」

子「32分」

父「違う」

子「40分」

父「・・・。この小さい目盛り、上から1分、2分、3分、4分って数えるんだよ。でもそれだと時間がかかるから、この大きい数字で5分、10分、15分って数えてもいいって、昨日勉強したな?」

子「え?じゃあ、、、1分、2分、3分・・・」

父「・・・」

子「27分」

父「何時?」

子「え?え~っと・・・6時・・・」

父「(ムッ)・・・」

子「5時・・・27分」

父「そう。じゃあ、今、ウルトラマンが来たら、何時に帰ることになるの?」

子「知らん」

父「ウルトラマンは何分戦えるの?」

子「3分」

父「今から3分たったら、何時何分?」

子「え?え~っと・・・・・・・・・・・・・・・知らん」

父「今、5時27分だろ?あ、もう5時29分。ここから3分戦うんだよ」

子「3分ってどのくらい?」

父「3分って・・・3分だよ!あの、この小さい目盛り、これが1,2,3」

子「ああ」

父「このおもちゃの時計で5時29分、(あ、もう31分になってるけど・・・)5時29分作ってみな」

子「ん~・・・」

(2分ほど時計をくるくる回し・・・」

父「今、何してるの?」

子「わからん」

父「5時29分を作るんだよ」

子「・・・こう?」

父「う~ん、これ!これが5時29分。ここから3分。針を動かしてみな」

子「・・・」

(3時を作ろうとする息子)

父「3分ってわかる?」

子「う~ん、わからなくなってきた」

父「1分ってわかる?この小さい目盛り。これが1分」

(3時3分に時計を合わせる子。無言で時計を取り上げ、5時29分に設置し直す私)

父「今、5時29分です。ここから3分。小さい目盛りで1,2,3。数えながら針を動かしてみな」

子「い~ち、に~い、さ~ん」

(長針は5時36分まで進んでいた。無言で時計を取り上げ、また5時29分に戻す私)

父「今、5時29分です。ここから小さい目盛り3つ。これが3分。1つ動いたら1分、2つ動いたら2分」

子「うん」]

父「3つ動いたら?」

子「3分?」

父「そう!これ!何時?」

子「え?え~っと、5時・・・32分」

父「そう。だからウルトラマンは5時29分にきたら、5時32分には帰るんだよ。わかった?」

子「・・・なんとなく」

父「ちなみに3分って何秒?」

子「え?え~っと・・・60秒」

父「1分が60秒でしょう?3分は?1分が3つだから?60秒60秒60秒」

子「え~っと・・・180秒」

父「そう。はあ。今何時何分?」

子「え?え~っと・・・5時・・・40分くらい」

父「だから何分?」

子「よんじゅう~・・・にふん?」

父「ま、もう43分だけど。で、今日は何時まで勉強するの?」

子「え?知らん」

父「自分で決めていいよ」

子「え?・・・知らん」

父「自分で時計見て、何時まで勉強するか決めな?」

子「え?え~っと・・・30分?」

父「・・・何時まで勉強するの?」

子「え?30分?」

父「何時30分?それとも30分間勉強するの?」

子「・・・知らん」

父「・・・じゃ6時まで勉強しようか」

子「うん」

父「といっても・・・6時まであと何分?」

子「え?・・・知らん」

父「今、5時・・・47分だろ?この長い針が12のとこにきたら6時だろ?それまで何分?」

子「・・・わからん」

父「数えてみなよ!小さい目盛りを!」

子「・・・12」

父「なんでだよ!今、5時47分だろ?あ、もう48分か。で、次が49分。49分が1分、次が2分!そうやって数えるの!」

子「1,2,3,4・・・12!」

父「だから!・・・あ、そう、12・・・単位は?」

子「12時!」

父「・・・」

息子は来年、小学4年生になります。

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上の文章を書いて、僕が考えたタイトルは「ウルトラマンは何時に帰る?」だった。

でもせっかく「AIタイトルアシスト(β版)」に申し込んだのでそちらのタイトルを採用することにした。AIが考えたタイトルは

・教育の重要性と親の役割

・時間と時刻の理解の難しさ

・子供の成長と学習のサポート

だった。

暖かくなる瞬間はエクスタシー

北京の今日の気温は3度。しかし僕が勤めるオフィスは来週にならないと暖房が入らないとのことで、今は足元にある電気ストーブで暖を取っている。
ああ、いいなぁ。暖かいなぁ・・・。しばらく忘れていたな、この幸せ。
寒い日に、暖房に近づいて手の平を温めると、指先にドクドクと血が巡っていって徐々に温まっていくこの快感。この10年、南の国に住んでいたので忘れていたが、これも一種のエクスタシーだよな。

手の指が温まったので次は靴を脱いで足の指を温める。
あぁ・・・・あったかい・・・。
この指先に徐々に血が通う感じ!むず痒いような、指先が膨らむような・・・なんとも言えない快感!もう仕事なんてどうでもいい。しばらくこの暖かさに浸っていたい・・・。俺が幸せなら俺のする仕事もきっとうまくいく・・・。

そういえば子供のころ、室内スケートリンクに連れてってもらったことがあったな。滑っているうちは夢中で気が付かないんだけど、手の指先、足の指先はかじかんでて、それでもしばらく滑った後に、リンクの中央に設置してあった暖房室に入り、手袋を外して暖を取った時のあの直後の感じ!

あと高校時代、自転車通学してたんだけど、冬の帰り道は自転車を漕いでるうちに指先・足先・耳先・鼻先など先という先の感覚がなくなっちゃうんだよな。そんでうちに帰ったらすぐ両手・両足をコタツに入れてしばらくブルブル震えていると、次第にじわぁ~って暖かくなっていって、失禁するかのようなあの感覚!あれも良かったなぁ~。

これって体が極限まで冷えた状態から、暖かくなるその瞬間だけ味わえる贅沢な時間だったんだな。暑い国では決して味わえないし、ずっと温かい部屋にいても感じられない。寒いところに出ていて、体がキンキンに冷えたガクブル状態からじゃないと味わえない贅沢。石油ストーブのオイリーな匂いもコタツ布団を上げた時の蒸れた匂いもなんだかいい!薪ストーブのぼぅわっという音とか一瞬顔が焼けたかと思うような熱波もいい!そして指サックをはめたように指先から温まって血がどくどく流れていく感じも、やはり体ががっつり冷えた後に味わえる贅沢。
これを味わえるなら、冬も悪くないかもな。

上白石萌歌、CMで見事な歌声披露!スピッツの「楓」をカバー 「キリン 午後の紅茶」新テレビCMが公開 - YouTube

追憶スカイウォーカー

冬服を買う2023秋②

中国では11月11日は“独身の日”と呼ばれている。1993年に南京大学の学生さん達が始めた記念日で、非リア充共でパーティーをしたり婚活をしたりするため毎年買い物するようになったことに企業が乗っかり、1年で一番のセール期間となった。11月11日前後1週間くらいはネットショッピングサイトでも店舗でも大幅値下げを行っており、在庫一掃セールなら6割引き~8割引きなんて商品もザラに見かける。

https://yamatogokoro.jp/column/kaisetsu/32946/

中国の祝日11月11日、独身の日に販売される広告バナー。金色のホイル風船から作られた数字11.11。紙吹雪で飾られています。中国語翻訳:独身の日。ベクターイラスト - 192989471

冬服を買う2023秋① - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

僕は今年、北京で10年ぶりに冬を経験する。昔買った冬服はカビが生えたりサイズが合わなくなったりしてほとんど処分してしまった。そこで久しぶりに以下のような冬服を購入した。

①シームレスダウンコート(19000円)

ユニクロで一番暖かいという触れ込み。見た目より機能重視!

ヒートテックスマートパンツ(3990円×2)

→仕事着として。快適ならもう一本購入予定

③冬用ジャケット

→出張や来客対応時のみ着用。

④エクストラファイン・メリノVネックカーディガン(3990円)

→オフィス用。Yシャツの上に羽織る予定

⑤フリース・フルジップジャケット(2990円)

→同じくオフィス用。Yシャツの上に羽織る予定。

ヒートテックネックゲイター(1500円)

→北京の冬はマフラーよりネックウォーマーのほうが隙間風が入らないので良いらしい。

(以上、ユニクロヒートテックのTシャツ、タートルネックシャツ、タイツは10年前に購入済)

https://www.uniqlo.com/jp/ja/special-feature/spl/winter-clothes/men

⑦仕事用の羊毛コート

→他社への訪問時、スーツで出かける際に着用

⑧通勤用オーバー

→想像以上に温かいが、肉襦袢のように上半身がでかく見える代物。

⑨耳当て・マスク付き帽子(×2)

→一つは頭部を完全に包むタイプ。もう一つはシベリア厚耳タイプ

⑩手袋(×2)

→布製1,スキー用1。冬の自転車通勤はスキータイプでちょうどいいらしい。

(以上、中国のネットショッピングサイトより)


ユニクロはもはや“ファストファッション”とは言えないくらい価格が上がっている。中国のユニクロは日本のものよりさらに割高だが、それでも他の世界的なブランド品よりは安い。そして何より僕がユニクロを推している理由はその“機能性”だ。僕が服や靴を選ぶ基準はとにかく“機能”。ファッション性なんて二の次で、「通気性!」「保温性!」「速乾性!」「防水!」「形状維持!」「蒸れない!」「動きやすい!」「臭わない!」「疲れにくい!」といった売り文句に滅法弱く、その説明を読むのが大好き。もう嘘でもそう書いていてほしい。時々その売り文句の数の多さで買う服や靴を決める時すらある。逆に機能をアピールしていない服や靴にはなんの魅力も感じず、ブランド名しか書いてない商品は買わずに終わることも多い。

だからユニクロの“ヒートテック”とか“Airlism”はもう10年以上愛用している。“3D加工!”“シームレス!”なんて響きもいい!

 ちなみに僕が好きなユニクロのCMは「UNIQLOヒートテックインナー 雪の駅編」。もう10年以上前のCMで当時今ほど有名ではなかった松田龍平君がCMに出ているのだが、松田君よりも同棲している彼女役の女の子がまたいい女なんだ。

雪の降る夜、駅員として仕事に向かう松田君に対し「ねぇ、履いてきなよ。」「寒いよ今日」といってヒートテックのモモヒキを履くように勧める彼女。しかしモモヒキなんてオヤジが履くものと思っているのか「ありえないし」と断る松田君。そんな松田君のズボンを引っ張りながら「履いてけ~」と甘え声で強引に勧める彼女。渋々履いて夜勤に出ると、その温かさに納得する松田君・・・。

https://www.youtube.com/watch?v=atWspIefiCU

いやいい!久しぶりに見たけど実にいい!同棲している彼女が見栄えより彼氏の体を心配している感じ、「あたしの前では見栄はるな~」と言っている感じ、恋人以上家族未満、彼女から“家族”へと移っていく感じなんかが実にいじらしい。

当時フリーターとして夜の警備員の仕事をしていた僕は「こんな彼女が欲しい」と思いながら仕事に向かったものだ・・・。

さらになぜかわからないが、冬服は他の季節の服よりテンションが上がる!特にダウンジャケットとかコートとか、大物を買う時の緊張感と、買った後に達成感・恍惚感は、Tシャツとかスカートでは得られないものがある。おそらく僕は今年冬服を揃えるのに8万円は使っている。セール中だから他の時期よりかは安く済んだが、それでも妻子の分も合わせれば15万円近くは飛んだんじゃないだろうか。まあ冬物衣料は買わなければならないものだし、これまで10年買わずに済んだ分だと思えばいいか。来年、再来年はこんなには買わずに済むだろうしね。

セカンドパートナー

妻「ねえ、最近巷で“セカンドパートナー”っていう言葉が流行ってるの、知ってる?」
夫「“セカンドバートナー”?何それ?」
妻「夫婦以外の、外で作る異性のパートナーのことよ」
夫「え?なに?不倫相手ってこと?」
妻「違うわよ。セカンドパートナーは恋愛感情はあるけど、肉体関係はない相手よ」
夫「キスは?」
妻「ダメ」
夫「Bは?」
妻「ダメ。ハグならギリOKかも。」
夫「・・・なにそれ?っていうか、それ楽しいの?」
妻「楽しそうじゃない?」
夫「そうか?だって、恋愛感情があるのにキスもできない、エッチもできないって・・・」
妻「それは奥さんにすればいいのよ。セカンドパートナーはあくまで精神的に満たしてくれる相手」

夫「でも奥さんとの関係が薄くなったからセカンドパートナーを作るって話じゃないの?」
妻「・・・そうとも言えないわ。家庭は大事、家族も大事。家のパートナーも子供も愛している。でも恋愛のドキドキも味わいたい、という場合かな?」
夫「ん~・・・それ、おもしろいか?」
妻「女性はね、結婚しても子供を産んでも女でいたいの。たまには褒められたいし、トキメキたい。旦那が気づいてくれない、してくれないことをセカンドパートナーに求めることもあるわ」
夫「なに?俺のこと?」
妻「別に。一般論。いつも一緒にいるパートナーは私が家事をするのが当たり前、育児をするのが当たり前、『最近太った?』なんてデリカシーがないことばかり言うしね」
夫「完全にうちのことだよね?」
妻「でもセカンドパートナーが『今日もきれいだね』とか『がんばってるね』『すてきだね』なんて言ってくれたらうれしいじゃない?家庭を捨てるつもりはなくても外でセカンドパートナーに会って、ちょっとお茶したりデートしたり、それを旦那公認でできるならいいじゃない?」
夫「・・・肉体関係はないんだよな。」
妻「セカンドパートナーはね」
夫「え?もしかしてその恋愛感情が次のステージに発展するなんてことは?」
妻「それはわからないわよ。その時はあなたがセカンドになるんじゃない?」
夫「許せるかぁ!家庭も壊れているわ!」

妻「まあ、そこまではないとして、まあこんな制度があってもいいと思うわよ。あなたも作る?公認するかどうかはわからないけど」
夫「いや~~~~~肉体関係にならないなら、普通に仲のいい異性の友達でよくない?」
妻「ん~、まあ、確かにね」
夫「それでセカンドパートナーのほうにプレゼント買ってあげたり、食事をごちそうしたりすると怒るんだろ?」
妻「まあ、あなたのお小遣いの範囲でやるならいいんじゃない?あなたが生活費をいままで通り払ってくれるなら文句はないわよ」

セカンドパートナーとは?不倫との違いや男性心理、関係を長続きさせる方法や出会えるアプリを解説 (e-venz.com)
夫「それならセカンドパートナーより、“サードパーティー”のほうがいいな」
妻「は?なにそれ?第三者?」
夫「セカンドパートナーは恋愛感情ありで肉体関係なしでしょ?サードパーティーは肉体関係ありで恋愛感情なし」
妻「何言ってんの?ダメに決まってるでしょ」
夫「なんで?恋愛感情なんて全くないんだよ?」
妻「いや、そうだけど」
夫「しかも“パートナー”ですらない。」
妻「確かに、妙に的を得たネーミングを考えたものね」
夫「例えばお小遣いの範囲で旦那が風俗行くの。外で飲みに行くのを何回か我慢して、月に1回。90分1万5千円コース」
妻「ずいぶん具体的な数字が出てきたね。あんた行ってんじゃないの?」
夫「例えば!の話よ。それを奥さん公認で行けるなら、世の中の夫婦は大概うまく行くと思う。」
妻「お小遣いの範囲でか・・・恋愛感情もない・・・」
夫「ね?多目的トイレを許した佐々木希みたいなもんだよ」
妻「よくわからん」
夫「それがOKなら、ナンパとか出会い系もOKになるな!だって恋愛感情ないんだもん!」
妻「私はまだOKとは言っていないけどね」
夫「お小遣いの範囲でなら良くない?うちには生活費は入れるし、今まで通り毎日帰って風呂・トイレの掃除はするし。週末は買い物も一緒に行くしタカシの相手もするし」
妻「むむ・・・確かに影響は少ないような・・・でもナンパした女とHするのよね?それはちょっと…」
夫「でも恋愛感情は全くないんだよ。ただヤリたいだけ。そんな女、君からみたら“ザマ~見ろ!”って感じじゃない?“遊ばれてやんの!”って」
妻「まあ、愛されているのは本妻である自分であると。あんたはただの遊びだと」
夫「そうそう!いいでしょ?サードパーティー!」
妻「それ、私がしてもいいんだよね?」
夫「え?」
妻「私がお小遣いの範囲で、若い男を引っかけて、エッチしてもいいんだよね?恋愛感情がなければ。」
夫「いや、それはちょっと・・・」
妻「なんで?」
夫「・・・」
妻「・・・」
夫「やっぱり、セカンドもサードも良くないね。普通が一番」

知らないうちに偏見を持っていませんか?

冬服を買う2023秋①

僕は今、中国の北京で約10年ぶりに”冬”を迎えようとしている。仕事の関係でこの10年南国を転々としていた。日本に帰省するのは春か夏だけだったのでこの10年、冬を全く経験しないで済んだ。が、ここ北京で僕は10年ぶりの冬を迎えようとしている。

http://j.people.com.cn/n3/2018/0124/c94638-9419204.html

北京の冬は乾燥していて気温は5℃~-8℃くらいになるらしい。

参ったな。僕は関東出身で寒いのが大の苦手。だから南国に住んでいたのだ。当然風邪はひくだろうけど、とにかく防寒対策をしなければ。

10年前に購入した冬服は実家の押し入れの奥でカビだらけになっていたので今年の夏に処分してしまった。だから新たに購入しなければならないのだが「外套(オーバー)」「手袋・靴下・マフラー・帽子」「ヒートテックのタイツ・シャツ」「セーター・フリース・カーディガン」と揃えるとなるとかなりの出費。しかも気温がマイナスになるなら、僕もついに”アレ”を買わなければならないんだろうな。

ダウンジャケットを笑う - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

↑の記事は12年前に書いたんだけど、今もさほどダウンジャケットに対する僕の評価は変わっていない。やっぱりダウンジャケットはカッコ悪い。なのにYoutubeなんかでためしに「インナージャケット」で検索するとまあ、世の中にこんなにいるのか!というくらいたくさんのスタイリストさんやブランドの社長さんらが比較動画をアップしている。ユニクロ、無印、ワークマンといった安めのものから、「モンベル」「モンクレーール」「カナダグース」とかなんとか聞いたことないようなブランドの品まで、着心地、軽さ、温かさ、デザイン性などこと細かくチェックし解説してくれている。

インナージャケット - YouTube

だけどいざそのインナージャケットを着てポーズをとってみると、やはり揃いも揃ってカッコ悪いのである。スタイリストさんがどんなにカッコつけてポーズをとってみても、「これと合わせれば仕事でも着られます!」なんて力説しても、やっぱり僕の感覚ではカッコ悪いのである。鎧というかキャッチャーのプロテクターというか・・・

https://mens.tasclap.jp/a4417

余談だが、Youtubeでダウンジャケットを比較するような動画は主に20代~40代向けに作られていることが多い。で、今年50歳の僕が年相応のダウンジャケットを買おうと思ったら、それこそ10万~20万くらいのものを(動画で)勧められてしまうのである。あな恐ろしや・・・

50代 ダウンジャケット - YouTube

貧乏性・低所得・オシャレ無関心の僕は服を買う店と言ったらユニクロ一択なので、迷うことはないのだが、そうか、そうだよな。50代の大人の男はそれなりの服を買うよな・・・。良かったな、俺。サラリーマンじゃなくて。

さらに幸いなことは、北海道より寒い北京で冬を迎える僕は、ファッション性よりとにかく暖かい服を選ぶ必要がある。スタイリストさんが「ダウンの量を減らしてシャープなラインに!これくらいでも十分暖かいです!」とか「仕事着だけでなくオシャレ着としても楽しめる点で選ぶなら・・・」とかいうのを全無視して、”一番暖かいもの”を選ぶことに正当性があるのである。

よし!今年こそダウンを着るぞ!人生で初めて、ダウンジャケットを着るぞ!ぶくぶくに着ぶくれして、ぬくぬくと出勤するぞ!

それにしても・・・Youtube動画を観たり、ブログを見たり、店舗を回ったり・・・何年かぶりにファッションに関する情報収集をするのは・・・なんか楽しいな!

旅に出たくなる曲

前回、僕は『これが定番!世代別ベストソング ミュージックジェネレーション』(フジテレビ系列)を見てこんな記事を書いた。

令和に小沢健二は・・・ - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

でも本当に書きたかったのはその番組でも特集された(僕なりの)”旅に出たくなる曲”で、どうもその番組でランキングされたものとはだいぶ異なる選曲だったのだ。ちなみに僕は今年50歳なので完全に”昭和世代”なのだが、どうも以下のランキングのような曲を聴いても”旅に出たい”という気持ちにはならなかった。

僕のイメージで”旅”というのは”旅行”と違って「あてもなく」「いつ帰るかもわからず」「それまでの日常を捨てて」行く感覚。つまり僕のとって旅とはそれこそ松尾芭蕉の「奥の細道」的な、もしくは昭和の若者がやっていた「会社をやめてバックパックを背負って」行くようなイメージ。

ま、実際の僕はそんな旅はしたことはないんだけど、憧れだけはずいぶんあった。インドのガンジス川で沐浴して人生観変わっちゃったり、タイのカオサンで沈没してタイ人女性のヒモになったり、猿岩石のようにヒッチハイクユーラシア大陸横断しちゃったり・・・

実際はそんな勇気もなく、椎名誠氏の『あやしい探検隊』シリーズなんかを読みながら「いいなぁ」なんて溜息ついたり、下川裕治氏の本を読んで「いい年してビンボー旅行自慢してんじゃねーよ!」なんてケチをつけたりするのが精一杯だった。

Amazon.co.jp: ヤマケイ文庫 あやしい探検隊 バリ島横恋慕 eBook : 椎名 誠: 本

楽天ブックス: アジア国境紀行 - 下川裕治 - 9784198920746 : 本

閑話休題。僕が子供の時から憧れてたのはやはりエキゾチックというかオリエンタルというか、強烈に”外国”を感じさせる曲だった。例えばこんな感じ

 

①『ガンダーラゴダイゴ

②『ゴー・ウエスト』ザ・ドリフターズ

GODIEGO / ガンダーラ // ゴダイゴ / Gandhara - YouTube

飛べ!孫悟空 挿入歌 「ゴー・ウエスト」 ザ・ドリフターズ - YouTube

 

いずれも子供の頃観た『西遊記』のテーマ曲。懐かしいなぁ。

ガンダーラ』の異国感はすごかったな。曲調はちょっと寂しい感じで、子供心に「旅って辛そうだな。ずっと歩くんだもんな。カッパ役の岸部シローなんていつも死んだ魚みたいな目してるもんな」なんて思ったものだ。子供の頃は英語の部分の歌詞の意味がわからないまま聴いていたけど、今ならよくわかる。子供の時よりもっと響く

ゴダイゴ ガンダーラ 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com)

一方『ゴー・ウエスト』は楽しい旅のイメージ。遠足の時にも「にんにきにきにき、にんにきにきにき・・・」なんて歌いながら歩いたもんな。

 

③『コンドルは飛んでいく』

Leo Rojas - El Condor Pasa (Videoclip) - YouTube

コンドルは飛んで行く/サイモンとガーファンクル El Condor Pasa/Simon & Garfunkel - YouTube

これ、僕の父親が大好きな曲。子供の時、テレビで南米特集なんかを親父が見ていてよく聴いてたな。僕も親父もサイモン&ガーファンクルの歌詞があるものより、こっちのほうが好きだったな。珍しい楽器で演奏されてて、異国情緒たっぷりでさ、「かっけーな。行ってみてーな」と思ったもんだよ。

 

④『異邦人』久保田早紀

久保田早紀/異邦人 (1979年) - YouTube

子ども心に「スケールでかいなぁ」「かっこいいなぁ」と思ったよ。よくわからなかったけど”シルクロード”って言葉は当時の子どもにとってはものすごく魅力的だったな。砂漠でラクダに乗ってるイメージ。だから子供の頃の僕のイメージではうしろにピラミッドとかスフィンクスとかもあったな。完全に地理を間違えてた(笑)。

 

⑤『I'm here say nothing』

矢井田瞳 「I'm here saying nothing」 - YouTube

発売は2001年1月だから、当時僕は28歳。青年海外協力隊から帰ってきて、日本社会に馴染めなくて、これからどうしよっかなぁなんて考えていた時期だ。MVを見てぶったまげたね。仮面をかぶった少女が当時の自分と重なったのと、こんなエキゾチックな曲をデビュー3作目で書いた矢井田瞳さんの才能に!これを後にどこか海外の空港の乗り継ぎ待ちでi-Podで聞いたんだけど、泣いたね。すごすぎるよヤイコさん!

 

ちなみに僕は現在仕事で中国在任中。あの曲でも聴いてまた旅心をくすぐってみようかな。

みんなで歌おう!「東方的威風」プロジェクトA 主題歌【正歌詞Ver.】 - YouTube

プロジェクトA」 (1983) 映画ポスター 香港版 オリジナルポスター ジャッキー・チェン、サモハン・キンポー、ユン・ピョウの落札情報詳細 -  ヤフオク落札価格検索 オークフリー

 

 

 

令和に小沢健二は・・・

先日、テレビで『これが定番!世代別ベストソング ミュージックジェネレーション』(フジテレビ系列)を観ていて、おもしろい場面があった。

この番組は昭和、平成、令和の3世代の定番ソングをテーマ別に調査。アンケート結果からみる“世代別ベストソング”を貴重映像とともに発表していく映像バラエティーで、年に数回スペシャル番組が放送されている。

世代別ベストソング4時間スペシャル! 今回のテーマは旅・ダンス・カラオケ・バラエティ番組! - フジテレビ (fujitv.co.jp)

『これが定番!世代別ベストソング ミュージックジェネレーション』の恥ずかしさ - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

昭和のおじさん、昭和に飽きる - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

 

で、今回のテーマ「旅に出たくなる曲」のランキングを発表していた時のこと。最近は”昭和がエモい”とか言われて昭和歌謡やCity Popがもてはやされたり、TikTokで昔の曲が掘り起こされていたりしているので、昭和や平成の「旅に出たくなる曲」の紹介VTRが流れても令和世代代表の藤田ニコル村重杏奈、ゆうちゃみ(古川優奈)ら若い女性ゲストも反応が良い。

 

米米CLUBの「浪漫飛行」が流れれば「これ知ってる!」、奥田民生の「さすらい」「イージュー★ライダー」が流れれば「おじさんたちカラオケで歌ってる!」、ミスチルの「終わりなき旅」が流れれば「かっこいい!」とリアクションをしてくれる。群雄割拠の女性バラエティタレントの中で勝ち上がってきた子たちはテレビのことをわかっている。昭和・平成の曲でこれだけ楽しんでくれたらおじさん・おばさん視聴者からの好感度もばっちりだ。

なのに唯一、小沢健二の「僕らが旅に出る理由」のVTRが流れた時だけ令和世代はリアクションできず、全員頭の上に「?」が出てしまい、無言・無表情でワイプに映ってしまったのである。これがあまりにおもしろくて笑ってしまった。

確かに小沢健二は難しい。リアルタイムで見ていた僕だって評価が難しかったのだ。令和の女性タレントがリアクションできなくても仕方がない。

ルックスも”イケメン”ではないし、かといって不細工でもない。ファッションも髪型も特別おしゃれという感じでもないが、ダサいわけでもない。フツーだ。

歌も下手じゃないんだけど、うまいか?って聞かれたらちょっと返事に困る。令和のアーティスト、歌い手さんはみんな本当に歌がうまい。素人Youtuberでもメチャメチャハモってきたり、カラオケで100点を取るような歌のうまい人はたくさんいる。そういう人たちの歌声に慣れている令和の若者がいきなり小沢健二の歌唱を聴いたらそりゃあキョトンとするだろう。「ん?どういうこと?」「歌手なの?」「本当に売れたの?」「え?大学生のカラオケ?」そんな反応をするに違いない。「なんでこの人が売れてたの?なんでこの歌が支持されてたの?」って聞かれたら、こちらとしても返答に困る。「ん~~~~~・・・なんでだっけ?」

小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」 PV - YouTube

でもこの曲は本当にすごい曲なのだ。ちょっと調べただけでも、Bank BandフジファブリックOfficial髭男dismなんかがカバーしているし、ぼくらの世代が「旅に行きたくなる曲は?」って聞かれたら絶対にこの曲は思い浮かべる。もう「僕らが旅に出る理由」というタイトルを付けただけで大勝利なんだけど、印象的なフレーズやリズム、アレンジも随所に散りばめられている。

というか、小沢健二自体が本当はすごいアーティストで、当時から「カローラⅡに乗って」「ラブリー」「今夜はブギーバック」など印象的なヒット曲をたくさん出していたし、多くの曲が有名アーティストによってカバーされているのだ。(特に「今夜はブギーバック」をカバーしているのは宇多田ヒカルKreva加藤ミリヤなど大物揃い!)。

小沢健二 今夜はブギー・バック ("DISCO TO GO" LIVE) featuring スチャダラパー - YouTube

これだけ名曲を残しているんだから、本当にすごいアーティストなんだろうけど、じゃあその凄さを令和の若者に説明できるかということ、これがまた難しい。

歌詞がものすごく良くて共感できる!というわけでもないし、カリスマ性があって人を惹きつける!というよりはキャラクターが面白すぎてよくダウンタウンにいじられてたしな・・・。「とりあえず聴けばすごさがわかる!」かというとその自信もない…。

だから令和の若者には理解できないかもしれない。ま、僕もそれほど熱心に小沢健二の凄さを伝えたいというほど彼のファンでもないから別にいいんだけど。

でも昭和・令和を過ごした人にとってオザケンの中毒性はすごいのだ。僕は未だにふとした時に「僕らが旅に出る理由」「ラブリー」「今夜はブギー・バック」を思い出してしまうし、思い出してしまったら最後、しばらくの間その曲のフレーズがリフレインしてしまうのだ。3日くらい。

きっと本当の天才の凄さは言葉で説明できない、ということで「コレよくない?よくないコレ?よくない なくなくなくなくない?」