最近僕がハマっているもの
それは松屋の「フレッシュトマトカレー」
そう、あれは先月のこと
仕事帰りに松屋に寄って、いつものように牛丼食べて
「お、松屋の牛丼、うまくなったんじゃない?」なんて深夜のカウンターで偉そうに評価している僕の隣りで
季節はずれの革ジャンの、ちょっと気取ったあんちゃんが、不意に放った「トマトカレー」
「おいおい兄ちゃん、よりにもよって、トマトカレーとは何事だ。男はがっつり、カレーを食いな。普通のカレーの大盛り食いな。ウブなネンネじゃあるまいし、トマトカレーとは情けない!」
ちらりと横目で見ていた僕は、店員さんが差し出した、真っ赤なカレーに目を惹かれ、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「う、旨そう・・・」
あの日以来、僕は松屋の「フレッシュトマトカレー」に憧れを抱いていた。
しかも、ネットで調べてみたら、かなりの高評価で、みんな絶賛していたのである。
「ああ、食いたい食いたい!松屋のトマトカレー食ってみて~~~!」
僕はずっと思っていたのである。
ただ本当にたまたま食べるチャンスがなくて、松屋へ行かない日が1週間続いた後、
僕はついにそこにたどり着いた
その日も帰りが深夜0時を回っていた。
この時間に開いている店というのは限られているし、メタボな僕はあまりカロリーの高いものは控えたい。
そこでいよいよ松屋に寄って、「フレッシュトマトカレー野菜セット(大盛り)480円」を注文する運びとなった。
まず驚いたのがその安さである。
普通のカレーが350円なのに対し、トマトカレーは290円。
大盛りにしても390円、サラダをつけてもまだワンコイン。
僕はなぜ今までこれを知らなかったのだろう?
僕の目の前に置かれたサラダ、味噌汁、そして大盛りトマトカレーを見ながら、つくづくそう思った。
されば一口
一口食べて、僕は驚愕した。
・・・・・・・・・・・・・・・・まずいのである。
「うげっ・・・・なんだこりゃ?」
トマトのえぐみ、苦味、灰汁(あく)のようなものが凝縮された感じ
トマトの嫌いな人ならその時点で逃げ出したくなるようなトマト臭さ
正直、カレーの旨みがまったくない。
よくこれで商品化できたものである。
なぜこんなものを喜んで食べる人がいるのだ?
僕は不思議でならなかった。
「あ~あ・・・普通のカレー頼めば良かった・・・・」
僕は敗戦処理でもするかのような気分で特に味わいもせずにスプーンを口元に運んだ。
「そもそもカレーっぽくないんだよ。カレーのコクってのがない。さっぱりしすぎるってゆーか、なんというーか・・・(モグモグ)」
「トマトすぎるんだな。トマトのさわやかな酸味が出て、なんつーか、あっさりしすぎて・・・いくらでも食えるって言うか・・・(モグモグ)」
「ちょっとドロドロのトマトスープを御飯にかけてるみたいな、だから御飯もサラッと爽やかになる感じで、深夜とか酒飲んだあとにはピッタリというか・・・いや、これ本当にあっさり爽やかカレーだわ・・・」
気づくと僕はペロリと完食していた。
ありゃ?終わってみれば、結構旨かったぞ?
あの一口目は何だったんだ?
しかも、完食して初めて口の中に爽やかなヒリヒリ感を感じた。
これも本当に不思議。
「い、いつのまに?」
というぐらい、トマトの酸味の中に自然に辛味が隠れている。
食べている間は全く辛味に気づかないのである。
やられたわ・・・・
僕は「フレッシュトマトカレー」に完全にノックアウトされた。
僕は口の中にいつの間にか残されたヒリヒリ感をヒーフーしながら松屋を後にした。
あれ以来、週に2回はトマトカレーを食べている。
できれば具と福神漬けにもアクセントがほしいものだが、それでもマイブームは起きてしまった。
僕は基本ワンコイン男なので、ちゃんとしたカレー屋さんのカレーもほとんど食べない。
だから正直、”本当に旨いもの”を食べたことがない舌バカである。
そんな僕であるが、松屋の「フレッシュトマトカレー」
結構好きです。
*ただし、カロリーは豚飯や普通のカレーより高いそうです。