俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

実写版ボルテスV

フィリピンで「超電磁マシーン ボルテスV」の実写版リメイク作品『VOLTES V LEGACY』が製作され、地上波で上映されるという。懐かしいなぁ!ボルテスV(ファイブ)!あの歌がいいんだよな。スケールが大きくて、ちょっと哀愁があって・・・。で、実際に『VOLTES V LEGACY』のオープニング映像を観てシビレてしまった。カッコイイ・・・。

5分30秒のメガ・トレーラーも公開

【#ボルテスV】実写版ボルテスVでOP再現【#ボルテスvレガシー】 - YouTube

 

僕は以前、仕事でフィリピンにいたことがある。当時のフィリピンでは悲しいかな日本文化よりK-POPや韓国ドラマ、韓国コスメ、韓国ファッションのほうが若い人には受け入れられていたように思う。ドラえもんやピカチューなんかのキャラクターはもちろん知られていたが、最近の日本のアニメや映画はよっぽどのマニア・日本好きでないと知られていないようだった。

が、不思議なことにボルテスVだけは別だった。これだけはみんな知っていた。僕が「日本のアニメとか知らない?」と訊くとみな口を揃えて「ボルテスVは観てたよ」なんて答えが返ってきてた。ボルテスVはフィリピンでもちょっと特別な作品だったようだ。

フィリピン ボルテスV騒動!【ゆっくり解説】 - YouTube

で、『VOLTES V LEGACY』のOP。改めて観ると実に良い。まずボルテスVの造形がカッコイイ。昭和のロボットのシンプルさも残しつつ、今風でもある。やっぱりロボットはこうでなきゃ。今年『トランスフォーマー』も公開されるが僕は最初の作品からあれが苦手だった。とにかく見た目がごちゃごちゃしてて、そのゴチャゴチャした見た目のロボットがゴチャゴチャしたロボットと戦ったり、ドタバタを演じたりしていて、観ていて目も疲れるし頭も痛くなるので最初の作品以降観ていない。

映画『トランスフォーマー/ビースト覚醒』特報 - YouTube

おじさんには『VOLTES V LEGACY』くらいがちょうどいい。そして出演している俳優さんたちのちょっとダサい感じもいい。ロボットのカッコよさが引き立つ。

そして堀江美都子さんの歌声がいいんだよね。当時のロボットアニメのOPというと水木一郎さんとか子門真人さんとか男性歌手が歌うケースが多かったように思うが、堀江美都子さんの歌はまた一味違っていい。勇ましさもありつつ、慈愛もある。そしてサビの「ボール―テースーファイブに~、すべてをかけ~て~」のところのスケール感、ちょっと感じる悲壮感や哀愁。当時の僕はストーリーに組み込まれた「差別との闘い」「親子の別れ」みたいなものは全く理解できなかったが、今思えばそういう重い裏のテーマにぴったりのオープニング曲だな。歌詞の最後にある「地球の夜明けはもう近い」というところにフィリピンの人たちも勇気づけられたのかもしれない。

視聴した世代が革命した」フィリピンでボルテスVが伝説級の人気→フィリピンの方が訂正もしてくれたりで集合知案件 - Togetter

日本以外の国で、こうして日本の作品を愛してくれて実写版まで作ってくれるなんて嬉しいな。世界中でこういう流れにならんかな。

ちなみにマンガ・アニメが実写版の映画一覧というのがWikipediaにあったのだが、結構エロいもの(成人作品)は実写になりやすいようだ。さすが日本・・・。

アニメ・漫画の実写映画化作品一覧 - Wikipedia

 

武藤敬司引退Special②

Youtubeで「武藤敬司名勝負BEST10」なる動画を観た。

武藤敬司名勝負BEST10 - YouTube

作成主は僕よりもずっとプロレス愛が強くプロレスに詳しい方のようで、その試合に至るまでの背景・流れの解説も詳細で考察も深く非常に面白かった。一方の僕はテレビ、雑誌、ネットなんかでたまにプロレスをチェックするくらいのライトなファンなのだが、それでも武藤選手が大好きで、僕にも僕なりの「武藤敬司の名勝負」がある。そこで自身の記録のために「僕なりの武藤敬司の名勝負・名場面BEST10」を書いておきたいと思う。

骨の髄まで(武藤敬司のラストメッセージ) | 武藤 敬司 |本 | 通販 | Amazon

1位 武藤敬司VS高田延彦(1995年10月9日)

 これはプロレスファンならほとんどの人が1位に選ぶであろうベタ中のベタ。とにかく舞台が整いすぎていた。UWFインターが団体の存続をかけて新日本との対抗戦をもちかけたこの日の大会。今と違って団体対抗戦はもっと殺伐としていたように思う。そして第1試合から新日本のレスラーとUWFのレスラーがバチバチにやり合っていてなんとも言えない緊張感が続いていた。でメインイベントはこの年絶好調で新日本のエースとして君臨していた武藤敬司UWFインターの大看板・高田延彦の試合。全てのプロレスファンが固唾を飲んで見守ったし、今、活躍している30代以下のレスラーの中にはこの試合の影響を受けた人も多いと思う。伝説の始まり、といってもいい試合。当時の僕は大学生、一人暮らしのアパートで深夜の新日本プロレス中継を観ながら一人興奮していたな。

 

2位 VS 中邑真輔(2008年4月27日)

もう15年前の試合になるのか・・・時が経つのは早いな。当時のIWGPヘビー級チャンピョンの中邑真輔全日本プロレス移籍後の武藤敬司を挑戦者に迎えたタイトルマッチ。新日本のリングであったにも関わらずなぜか会場も「武藤がこのリングに帰ってきた!」「絶対面白くなる」という期待が渦巻いていた感じ。で始まってみれば終始武藤ペース。出す技は「膝への低空ドロップキック」「ドラゴンスクリュー」「シャイニングウィザード」の3つのみ。この3つをリング上、ロープ際、フェンス際などバリエーションをつけて繰り出すのだが着実に中邑の膝を破壊していく。ベテランらしい省エネの動きながら効果抜群の攻め。そして勝機と見るやロープ越しのネックスクリュー、ムーンサルトで圧巻のフィニッシュ。止まる時は止まり、動くときは素早く動く、緩急のつけ方が絶妙!まさに「これぞ武藤敬司!」という試合。IWGPのチャンピョン相手に危なげない試合で8年ぶりのベルト奪取。カッコ良かったな~。終わってみれば新日ファンで埋め尽くされた会場も大・武藤コール。外敵のはずなのに会場を味方にしてしまうのは本物のスターだよな。

 

3位 VS 天山広吉 (1995年 ?月?日)

この年、よく天山選手とシングルをやっていたと思うが、おそらくUWFインターとの対抗戦の後だったように思う。武藤選手は前の対戦で天山選手に額を割られていて何針か塗った状態で額にテーピングをしている状態だった。で、この年絶好調だった天山選手は大いに武藤選手を追い詰めるのだが、武藤さんは終盤にドラゴンスクリューを決めるとここからはもう完全に自分のペース。天山選手が立てなくなるほどドラゴンスクリューを喰らわすと興奮して頭のテーピングを自らはがし、ミサイルキック→コーナー上からのフランケンシュタイナー→(シュミット流バックブリーカーなしでコーナーに駆けのぼって)天山選手の膝の上にランディングボディープレス→(そのまますぐ)足四の字固めと、フルコースを浴びせて完勝。最後の一連の流れとスピード感は見事だった。

 

4位 VSスコット・ノートン (1995年2月3日)

1995年の武藤さんは1月から3月までが大スランプからの休場、4月から徐々に調子を取り戻し、夏のG1で優勝、IWGP奪取、UWFインターとの対抗戦で高田延彦に完勝、プロレス大賞受賞と下半期見事なまでの大浮上を見せた。で、このノートン戦はスランプ中の一戦。武藤さんはなんとか状況を打開しようとスピードとテクニックで相手を翻弄しようとするが、190cm、150㎏の超竜スコット・ノートンは、武藤さんが繰り出す技を全て力で跳ね返してしまう。すると武藤さんはノートンの前でマットに頭をつけて人差し指を立てながら「くっそ~どうすりゃいいんだ~」と悩みだす。解説の辻さんも「あ~武藤が考えています!」と絶叫。この武藤さんの姿が僕的には滅法男臭くて、色っぽくてカッコ良くみえたな!やっぱり超一流のエンターテイナーだ。やられているのに見ている人達は武藤さんの一挙手一投足にくぎ付け。結局試合は負けてしまったのだけど、負けてこれだけ絵になる男もそういるまい。

プロレスラーのスコット・ノートンの全盛期の腕周りは何cmだったのでしょうか? ... - Yahoo!知恵袋

5位 武藤敬司・リックスタイナー VS 蝶野正洋天山広吉 (1996年 Super Grade Tag League)

新日本プロレス世界タッグリーグ戦で、武藤さんが一度だけリック・スタイナーとタッグを組んで出場したことがあったんだが、これがまあアメリカンで楽しいチームだった。もともとスタイナーブラザースというと、試合中に相手チームをリング外に落としてからのあのポーズが有名。

で武藤さんはそれをオマージュしつつ本家を超えたパフォーマンスをするもんだからメチャメチャ楽しくてカッコ良くて目立ってたな。他の地味で超真面目な日本人タッグチームがちょっとかわいそうだった。

ちなみにこのリーグ戦ではリックは犬のようにBowBowと吠え、武藤さんが頭を撫でてあやすという仲良しぶりをアピール。試合中、武藤さんがドロップキックで蝶野・天山組をリングの外に叩き落すとリックは嬉しそうに吠えながら武藤さんの周りをぐるぐる。武藤さんも興奮冷めやらぬ様子で両足をガンガン鳴らしながらジャンプ。そして例のポーズでばっちり決めてくれた。武藤さんのエンターテイナーぶりは惚れ惚れするね。

 

6位 武藤敬司太陽ケア VS 三沢光晴小川良成(2004年7月10日)

ついに実現した天才同士の対決。さすがにこの対決は実現しないだろうと誰もが思っていたのに、タッグとはいえ両者が肌を合わせるのだ。どちらも全盛期ではなかったけれど、現役であるうちに対戦が実現したことに感謝感謝。

試合は千両役者同士の技の掛け合い、受け合い。もう楽しくてしょうがない!三沢さんはタイガードライバー、エルボースイシーダで厳しい攻めを出せば、武藤さんも三沢さんにドラゴンスクリュー、小川さんにSTFと得意技を惜しげもなく披露。武藤さんが三沢さんを見ながら掟破りのエメラルド・フロウジョンを出せば、三沢さんも即座にシャイニングウィザードでお返し。このやりとりの絶妙なこと。今思えばこのタイミングで良かったのかもしれないな。あの頃は全日本もNOAHも輝いていた・・・。

 

7位 武藤敬司田上明 VS 小橋建太高山善廣(2009年9月27日)

NOAH - Keiji Mutoh & Akira Taue vs Kenta Kobashi & Yoshihiro Takayama - YouTube

武藤さん、小橋さんと言えばファイトスタイルは違うものの、①ムーンサルト・プレスを得意技としていること、②当時オレンジ色のパンツを着用 といった共通点もあり、ライバル団体のトップ選手同士ということもあって比較されたこともあった。

で、これまたついに実現した対決なのだがこれは少しコミカルだった。小橋選手はやや好戦的。ラフファイトも辞さないという感じで武藤選手に襲い掛かる。が、武藤選手はちょっと大げさに怒ったふりをして田上選手になだめられるなど、ちょっとコミカルテイスト。武藤さんと田上さんは接点はないが武藤さんは田上さんのことを「社長」と呼び敬意を表してちゃんと言うことを聞くところもちょっと滑稽。ただ全体的に全力でがむしゃらに向かってくる小橋選手に対し、武藤さんがうまく受けてくれた感じ。僕は小橋選手も大好きなのだが、器用さ・観客の湧かせ方・エンターテイメント性などでは武藤さんに軍配が上がっていたように思う。できれば全盛期にやってほしかったが、これもまあ、まず実現したことを良しとしましょう。

8位 VS 内藤哲也 (2012年1月4日)

実はこの頃、僕は内藤選手のことをよく知らなくて「1度G1で優勝したことがあるよな」「会社からも推されてそう」くらいに思っていた。”天才肌””華やかな衣装”は確かに武藤さんっぽかったが、体が小さくジュニアヘビーの選手っぽく見えたし、結果もなかなか伴わず、同じ新日の高橋裕二郎選手から「内藤ちゃん、引退しろ!」とよくコケにされていた。

DOMINION622 NAITO vs TAKAHASHI Match VTR - YouTube

で、実際の試合は試合中盤で武藤選手がいつもの膝攻めをしてからは一方的な展開。いつもの完勝で終わったのだが、内藤選手は最後はふてぶてしかった。武藤選手から差し出した握手に応じず、悔しそうにリングをさっと降りて去ってしまったのだ。「なんだコイツ、後輩のくせに生意気な。格下のくせに」と当時は思ったな。内藤さんは相手が武藤敬司でも負けない自信があったのかもしれないし、その負けん気があったから今の内藤哲也があるのかもしれない。

ただこの直後、ラジオ番組に出演した内藤選手は苦笑いをしながら「何もできずに負けてしまいましたね」と振り返っていたな。根はいい人なのかもしれない。

ま、武藤さん的には完勝試合の1つ。やはり武藤さんが武藤さんの試合運びで勝つ試合が僕は好きだな。

 

9位 武藤敬司獣神サンダーライガー、CIMA VS 諏訪間・吉野正人ザ・グレート・サスケ (2011年1月24日)

GAORA開局20周年記念と銘打たれた大会で、団体の枠を超えて集まった夢の対戦。この試合ではドラゴンゲートのスピードスター吉野正人選手が異常に武藤さんを意識していた。そして先発を買った吉野選手は武藤選手を相手に「グランドテクニックでもある程度付き合ってやる!」とばかりに武藤さんの寝技に付き合うのだが、武藤さんはいつも通り寝技で相手の上に体を預けながら吉野選手の技術を図る。吉野選手は首や腕を極められないように守りつつ、必死に体勢を変えようとするが武藤選手はうまく体をコントロールして110キロの体をずっと吉野選手の上に載せ続ける。結局吉野選手は試合序盤に動きを封じられ、持ち味を発揮することができなかったが、武藤さんのグランドの上手さといったらなかったな。この頃の武藤さんは若手と試合をするときはまずこうしたグラウンドの攻防で相手の力量を測っていたのだが、常に相手の上に乗るような形で相手の体力を奪っていた。飛んだり跳ねたりが多いジュニアの選手の試合に比べると派手さはないが、柔道で培った武藤さんの寝技の技術は見てて飽きなかったな。

 

10位 武藤敬司丸藤正道、VS清宮海斗モハメド・ヨネ谷口周平(2020年6月6日)

武藤敬司と清宮海斗が初激突!武藤敬司 丸藤正道 望月成晃 VS 清宮海斗 谷口周平 モハメド ヨネ|プロレスリング・ノア - YouTube

清宮海斗選手が初めて武藤さんと対峙したこの試合。若くしてGHCのベルトを獲り、会社の庇護のもと、団体の未来を担うエースに奉られていた清宮選手は「武藤越え」を高らかに宣言。しかし終わってみれば全盛期をとうに過ぎていた武藤選手に軽くあしらわれてしまった。清宮選手の試合を初めてまともに観た僕も「なんだこの若造は?場外戦もショボいし、なんでこの程度で会社にプッシュされてんだ?」と思ったものだ。清宮選手はこの後シングルでの対戦を希望したが武藤さんから「お互いコロナ検査をして陰性だったら・・・」とお茶を濁された。明らかに「まだ早い」という突き放し方だったが、その後武藤さんから”後継者”使命をされることになるんだから、何か光るものがあったのかもしれない。僕にはまだ見えないが。とにかく武藤さんの厳しくも温かい、温かくも厳しい指導が目立った試合だった。

 

番外編

黒師無双 VS カズ・ハヤシ (2002年7月8日)

黒師無双vsカズ・ハヤシ - ニコニコ動画 (nicovideo.jp)

全日本プロレス30周年記念大会、別名”武藤ナイト”。武藤さんが「武藤敬司黒使無双・グレートムタ」と3つのキャラで1日3試合を行うという無茶苦茶な企画。その第1試合で行われたのがこのカズ・ハヤシ戦。武藤さんにとっては最初の1つにすぎなかったかもしれないが、カズ・ハヤシだって咬ませ犬で終わるわけにはいかない。そこでカズが考えたのは”4人目の武藤””あの頃の武藤敬司”というサプライズだった。前日まで金髪に顎ヒゲ、ブルーのタイツだったカズは、黒髪・シャーベットオレンジのパンツに白Tシャツと、新日本プロレス時代の最も輝いていた頃の武藤敬司の姿で登場。そしてあの頃の武藤のようにロープを使ってジャンピング・リングイン!入場曲もあの頃の武藤さんの入場テーマ曲で今でも僕が大好きな『HOLD OUT』。無条件にテンションが上がるこの曲が流れた瞬間、会場の人もなぜか「武藤コール」(カズ・ハヤシの入場なのに)。

試合は体格とパワーで上回る国師無双が勝ったが、第一試合にしては体力を使い過ぎてしまった武藤さん。観客もカズ・ハヤシがあの頃の武藤さんのムーブメントを出すたびにやんややんやの大歓声。珍しく一杯食わされたムトーさんでした。

武藤敬司 入場曲 HOLD OUT - YouTube

 

 

武藤敬司引退Special①

2023年2月21日、僕の大好きなプロレスラー、武藤敬司選手の引退試合が東京ドームで行われ、武藤さんは38年に及ぶレスラー人生に終止符を打った。

本人も試合後「あまり哀しくない」と語っていたし、我々ファンも少し寂しさはあるけれど、今は60歳まで魅力的であり続けた武藤さんを労いたい気持ちでいっぱい。ありがとう、そしてお疲れさまでした。

それにしても引退試合が出来て、ちゃんとファンにお別れのあいさつができるということは幸せなことなんだな。そしてファンとしても好きなレスラーが五体満足で引退してくれることって、こんなに幸せなことなんだと今回改めて思った。

蝶野(右)と対戦した武藤(撮影・江口和貴)

というのは、やはり引退試合ができないレスラーも少なくないからだ。

高山善廣選手、大谷晋二郎選手は試合中の大けが(頸椎損傷)で今もほぼ寝たきりの状態。引退試合はおろか、今後の生活も家族の支えなしでは生きていけないとのこと。

また川田利明選手、蝶野正洋選手は実質的に引退しているが本人の意思で引退試合は行っていない。(蝶野選手は今日の武藤選手の試合後にリングに呼び込まれエキシビジョンマッチを行った。これが引退試合になるのか?)

そして一番悲しい最後は現役のまま亡くなってしまい、引退試合が行えないことだ。僕は昔、次のようなブログを書いたことがある。

巨星堕つ1 - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

巨星堕つ2 - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

有名人、芸能人、アスリートの訃報はどれも悲しいんだけれど、その中でも僕はプロレスラーの死が一番ショックが大きい。橋本真也選手の時も、三沢光晴選手の時も、ショックで二人のことをボーっと思い出すような状態が数週間続いた。馬場さん、猪木さんの死は年齢も年齢だったので収まりがついたが、まだ現役バリバリのレスラーの死は本当に参る。精神的にボロボロにされてしまう。

あれから8年…故三沢光晴さんの悲劇は今に生かされているのか/まとめ/デイリースポーツ online

だから今回の武藤さんの引退試合はとにかく無事に終わってくれて、武藤さんが試合後に笑顔で会見をしてくれたのが何より嬉しかった。

武藤さんの得意技にムーンサルトプレスという技がある。この技を若い頃から続けたことによって武藤選手の膝は現在人工関節が入っていて、医者からも「二度とこの技をやるな!」と止められていた。再度膝を壊せば老後は歩行もできず家族に迷惑をかけることになるからだ。

引退試合で武藤さんは2度、コーナーポストに上ってムーンサルトプレスを行おうとしたが、ポストに上ったところで医者や家族の顔(しかも怒った顔らしい)が思い浮かび、飛ぶのを止めたそうだ。ファンは残酷にも「最後にもう一度武藤敬司ムーンサルトを見たい!」と思っていただろう。しかし武藤さんは五体満足で引退することを選んだ。それでいい!それがいい!その代わりに武藤さんは引退試合ができなかった三沢選手、橋本選手の技を使用して追悼。このあたりはさすがのエンターテイナー。いろんな人の想いを背に最後まで勇敢に戦った。

 「リング上で死ねるなら本望!」と思うレスラーもいるし、それをカッコイイと思ってしまう(僕を含めた)ファンもいる。が、僕はムーンサルトプレスを避けた武藤さんの判断も称賛したい。無事、リングを降りてくれてありがとう。家族も医者も、ファンも仲間もみんなが武藤さんの引退試合を笑顔で見守り続けることができ、みんなで「お疲れ様!ありがとう!」と言えたのは武藤さんの判断のおかげ。

リング上で戦う武藤さんを見ることはできないが、これからはタレント武藤敬司としてもっとメディアで観たいものだ。とにかく38年間、お疲れさまでした。あなたは最初から最後までずっとカッコよかった!

ちなみに武藤さんは60歳。馬場さんは享年61歳。やはり武藤さんはすごい。

長州&武藤ペアはなぜほっこり? - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

 

デート代論争

以下は、「デート代は男性が払ったほうがいい」という意見を擁護するもの。

  1. 社会的な役割分担が必要 男性がデート代を支払うのは、男性が家計を支え、女性が家庭を担当するという、昔からの社会的な役割分担の一環として位置付けられています。このような役割分担は、社会の安定や人々の幸福につながると考えられています。

  2. 男性からのおごりは、女性にとって嬉しいものである デートで男性からのおごりは、女性にとって嬉しいものであるとされています。女性は、デートの場で自分自身を大切にしてもらえるという、リスペクトや愛情を感じることができます。また、男性からのおごりは、女性を喜ばせることができるため、デートがより楽しいものになる可能性もあります。

  3. 男性が支払うことが当然である 男性が支払うことが当然であるという考え方は、一定の合意がある場合に限るべきです。ただし、一般的に、男性は収入が高く、女性よりも経済的に余裕があるとされています。そのため、男性が支払うことが一般的な場合が多いと考えられます。

  4. 女性から支払うことが気まずい 一部の女性にとって、男性からの支払いを受け取ることが気まずいと感じる場合があります。支払いの金額やタイミングによっては、お互いの関係性に悪影響を与える可能性もあります。そのため、男性が支払うことで、女性は気兼ねなくデートを楽しむことができます。

以上のように、男性がデート代を支払うことには、社会的な役割分担や女性にとっての嬉しさなど、一定のメリットがあると考えられます。ただし、双方が合意した上で支払いをすることが望ましいとされます。また、支払う金額や方法などは、お互いが快適に感じるものに合わせて決めることが重要です。

 

https://a-cashing.com/ch-cashing/investigation/men-and-woman-money/

 

一方、「デート代は男性が払うべき」という意見は、男女間の社会的な役割分担に基づくものであり、近年では、その考え方に異論を唱える人も増えています。以下に、その理由や反論をまとめてみました。

ジェンダー平等の観点から
男女は平等であるべきという考え方が広まりつつあり、デート代も男性が払うべきという考え方は、女性を弱者と位置づけるものと解釈される場合があります。デートはお互いが楽しめるものであり、男性だけが責任を負う必要はないとする立場から、女性からの一部負担も妥当であるという考え方があります。

社会的な地位や収入によって払うべき金額が変わる
「男性が払うべき」とする考え方は、男性の収入が女性より高く、社会的な地位が女性より高いという前提に基づいているとも言えます。しかし、近年は女性の社会進出が進み、女性が高収入や高地位に就くことも増えています。このような場合、男性が一方的に負担するのは不公平だと考えられる場合があります。

割り勘も選択肢の一つである
デート代を割り勘にするという選択肢もあることを、男性側から提案することで、女性側が不安に感じたり、お互いの関係性に悪影響を及ぼすことはないとされます。デート代は、男性が全て負担するものではなく、お互いの収入や関係性に応じて、協議して決めるべきであるとする意見もあります。

以上のように、近年では「デート代は男性が払うべき」に対する反論や異論が多くなってきています。男女の役割分担に基づく考え方に固執するのではなく、お互いの立場や価値観を尊重しながら、納得のいく形で支払いを協議することが望ましいとされます。

https://times.abema.tv/articles/-/5530325

話は変わるが、最近AIの進化がすごいことになっているらしい。Twitterで観たのだが、AIが作ったコスプレイヤーは本物と見まごうほどで、普通の人間では考えられないほどの完璧な容姿。将来的にAIが人間のコスプレイヤーの仕事を奪うのではないかと言われているそうだ。(最下段の写真)。

で、僕もOpen AIという会社が開発した”ChatGPT”という機能をお試しで使ってみたのだ。このChatGPT、簡単に説明するとチャットボックスに打ち込むとAIが会話の相手になってくれたり、質問に答えてくれたり、お題を与えれば大学のレポートやエッセイなども書いてくれるというものだ。で、僕も試しに「『デート代は男性が払ったほうがいい』という意見を擁護してください」とか「デート代は男性が払うべきという女性の意見に対する反論を書いて」なんてことを打ち込んでみたのだが、出た結果が上の文章だった。

正直”会話の相手”というよりはスマホGoogle AIとかsiriのようなちょっと固い感じだが、それなりの文章を作ってくれるので驚く。こんなものが出てきたら物書きもたまったものではないな。

ただ現段階では書き手の個性のようなものが全くないし、辞書的というかWiki的というか、とにかく面白い文章ではない。ちなみに「”デート代”をテーマに漫才の台本を書け」と打ったら次のようなものを出してきた。

芸人A:お疲れ様!今日はデートで来たんだよな?

芸人B:そうだよ。いつもは高いお店に行くから、今日はちょっとリッチな気分になりたくて、ここにしたんだ。

芸人A:ああ、分かる分かる。でも、それってデート代に使うお金が無駄になるんじゃない?

芸人B:無駄なんて言わないでよ。女性はそういうのにも気を使うから。それに、ちょっと豪華なお店に行くことで、印象もアップするからさ。

芸人A:そうか。でも、デート代に使うお金って、大事なんだよ。

芸人B:そんなに重要なの?

芸人A:当然だろう。男性がデート代を払うってことは、女性に対する気遣いの表れだし、男性の経済力を見せることにもなるんだよ。

芸人B:それはあるけど、最近は女性も自立してるし、男性ばかりが支払うのもおかしいじゃん。

芸人A:それはそれで、男性側も気を遣わないといけないね。割り勘でもいいし、女性から払ってもらうのもいい。

芸人B:それは確かにそうだけど、男性が払ってくれるっていうのは、やっぱり嬉しいよね。

芸人A:嬉しいのは分かるけど、無理して高いお店に行っても、結局お金がなくなっちゃうんだよ。

芸人B:(笑いながら)そうだね、でも、時には無茶してでも、素敵なデートをしてみたいもんだよね。

芸人A:(笑いながら)そうだね。でも、お金には気をつけて、良い思い出を作ろうぜ。

(舞台が暗転する)

まだしばらくはAIには負けなさそう・・・

でも今回のブログは20分程度で完成。いつもは90分はかかるのにね(笑)。

https://togetter.com/li/2082714

 

”安楽死”の可能性を!

アメリカ・イェール大学のアシスタント・プロフェッサーであり、経済学者の成田悠輔氏の発言が話題になっている。(政治・経済分野の)世代交代の必要性の話の際、「僕はもう唯一の解決策ははっきりしていると思っていて、結局高齢者の集団自決、集団切腹みたいなものではないかと・・・」と発言したほか、「安楽死の解禁・強制」なども賛否両論上がるだろうが今後議論の的となるだろうとした。こうした発言を『ニューヨークタイムズ』や『デイリー・メール』『テレグラフ』(イギリス)、『シュピーゲル』(ドイツ)といったメディアが取り上げ、世界的な炎上状態となっているという。

で、僕も確認のためその映像を観てみた。集団自決・集団切腹うんぬんはヘラヘラしながら発言していたのでどこまで本気なのかはよくわからない。ただ言いたいことは「政治・経済の中心を老害が握っている現状は良くない。世代交代をすべきだ。無理にでも世代交代を進めるためには・・・」ということのようだ。

いろいろ考えさせられるな。マスコミが取り上げるにはとても刺激的で面白いし、ブログを書く人にとってもありがたいかな。

https://togetter.com/li/2077425

僕は今年50歳になるから「老害を叫ぶ若者グループ」にも「”氏ね”と言われる老害グループ」にも入らない中途半端な世代だ。だから成田氏の発言に目くじらを立てることはないのだが、実は14年前にこんなブログを書いていた。

漫才「自殺補助株式会社」 - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

つまり「安楽死の解禁」について当時30代半ばの僕は提言していたのだ。当時僕は年収が240万くらいで築年数もわからない6畳一間の壁極薄アパートに住んでいた。貯金もなければ財産もない。車も家もなければ社会的地位も将来性もなかった。そういえば友だちもいなかったし、もちろん彼女もいなかった。自分の将来に希望なんて全く見いだせなかったから、「どうせ老後は孤独死するんだろうな」「早く死にたいな。楽に罪悪感なく死ねる方法はないかな」なんて考えることがよくあり、結果「安楽死が合法ならいいのに」なんて結論にいたっていた。

マンガ社会学入門【1】いま、問われる「安楽死」――『ブラック・ジャック』で語られた「生と死」

今は結婚もして子供ももうけたが、仕事は派遣でギリギリ生計を立てている始末。派遣仕事ではローンも組めないので相変わらず賃貸の家に住み定年後もらえるものは国民年金のみ。老後は仕事があるのか、家賃が払えるのか、生活ができるのか、毎日不安におびえながら暮らしている。だから「安楽死」については利用するかどうかはともかく”そういう手段は残しておいてほしい”とは思っている。子供が大学へ進学するなら65歳くらいまでは働かなければならないが、それが終わって有り金がなくなったら・・・と思うことはある。

老後の心配がない人は「定年したら温泉旅行でも」とか「趣味のフランダンスを・・・」とか色々妄想できるんだろうけど、少なくとも現時点で僕は明るい老後が描けない。「どうしたら生活できるのか」「体が動かなくなったらどうするのか」「だれが世話をしてくれるのか」こんな心配ばかりしている。

令和になってもうすでに若い人の流行には全くついていけず、ICT能力も追いつけず、「昭和」や「アナログ」に回帰している状態なので、今後も社会からどんどん取り残されていくだろう。世の中で便利さも享受できず、老体に鞭打って損をしながら生きているのだろう。テレビのバラエティー番組なんかで「ケータイで写真撮れるの?」とか「銀行にお金下ろしに行くのよ。3時に閉まっちゃうでしょ」とか「この人だれ?ジャニーさんのとこの子?ゆうちゅうば?よくわからないわ。」なんて言っているシルバー世代を今はバカにしながら観ているが、10年もしたら僕も笑われる番になる。世間知らずのジジババ扱いされるようになる。

さらに面倒なのは、僕は人付き合いが苦手で現時点で友だちが少なく、兄弟とも疎遠なのだ。老後はさらに孤独な人生が待っているだろう。嫁が近所の友達や趣味の友達などとお茶をしている間、家でじっとしているか河原でぼーっとしながら”死”について考えたりするのだろう。嫁が死んだらあとは孤独死。希望も何もない。

老害の人』(内館 牧子)|講談社BOOK倶楽部

だからこそ「安楽死」の可能性は残しておいてもらいたい。なんかお金もなくて世話をしてくれる人もいない老人に限り、無料で処分してくれるような施設を作ってくれないかな?しかも楽にコロっといけるのがいいな。利用方法は

①ネットもしくは窓口で希望日と「最後の晩餐」(実費)を予約

②当日までに住んでいる家を解約し、必要書類および処分する遺品を持参して窓口に訪れる。

③必要書類は無家族・無親族証明書または親族の同意書、精神鑑定書および本人の同意書、埋葬方法希望調査書、死亡届代理人依頼書、遺品現物および処分方法についての指定書等、解剖用遺体の提供に関する同意書(任意)等

④「最後の晩餐」の間にてお食事

⑤名前が呼ばれるまで受付で待機

⑥執行室にてカプセル入室→およそ30分間の誘眠/麻酔ガスの後、執行

⑦遺体および遺品の処分

こんな感じだろうか?遺体は灰にして何かに利用してもらってもいいな。肥料とか、塗料とかコンクリート的な資材とか。もしくは海か土に還してもらうか。となると海と山が近いところに建てることになるな。きっと山の上から見下ろす景色はきれいだろうな・・・あれ、ちょっと明るい未来が・・・

第36話・第37話 | アニメ「ブラック・ジャック」 | 無料アニメ番組 | BS無料放送ならBS12(トゥエルビ)

令和おじさんのプール事情

先日、家族でプールに行った時のこと、僕はあることに気づいた。上半身裸の男性がめちゃくちゃ少ないということだ。あれ?いつの間に?実は我が息子は生まれた時からずっと上半身も水着を着ていたので「小学校に入ったら上半身裸だぞ!今のうち慣れておいたほうがいいぞ」なんて笑って言っていたのに、気が付いたら僕の周りの大人はみんな上半身に水着を着ていたのである。乳首丸出しの僕はとたんに恥ずかしくなってしまった。まるで原始人が現代にタイムスリップして羞恥心を覚えた、みたいな。そんで嫁に頼んで買ってもらったのである。”ラッシュガード”なるものを。令和のおじさんはラッシュガードを着てプールに入るのである。

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昭和48年神奈川県に生まれ育った僕は、プールの作法は全て学校で習った。もっこりが目立たないようにきつめのサポーターを履き、緩めの水着を着用。泳ぐ前は念入りに準備運動。足首シャワー→蟯虫殺しの腰まで浸かる水槽→シャワーと徐々に体を慣らし、最後にプールの水を心臓にバチャバチャかけて入るという用意周到さであった。いきなりドボンと入れば教師の怒号が飛び、プールサイドは当然走ってはダメ、塩素臭いプールで目を開けて酷使し、水泳後は強烈な水圧の目のシャワーでさらに目を鍛えた。

夏休みに市民プールに行ったときでもこの手順を律儀に守っていたが、プールではしゃいで監視員に怒鳴られたことも結構あった。今思えばバイトの大学生だったんだろうけど、子供心に厳しくて怖い人に見えたな。市民プールなどは休憩時間も強制だったので全員がプールから上がらされ、その間プールサイドで母親が用意してくれた弁当のおにぎりとかウインナーを食べたりしてたな。今、弁当持ってプールに行くってのも珍しいんだろうけど、あれはあれでほのぼのして楽しかったな・・・。

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そして令和5年。僕は立派なおなかの中年男性となった。子供ができるのが遅かったもので、小学2年生のお父さんにしては年上の49歳。息子と同じ学年のお父さんはほとんど30代なので見た目も体力的にもきつい。でも子供をプールやら遊園地やらに連れて行かなければならない。で、水着になるんだけど「昔と変わってきたなぁ」と思うことが多い。

(*ちなみに僕は現在マレーシア在住なので以下はマレーシアのプール事情)

①運動、シャワーを省略

30代くらいまでは海外のプールでも律儀にちゃんと運動をして、シャワーを浴びてからプールに入っていた。運動をするのは心臓麻痺を防ぐため。シャワーを浴びるのは汗とか埃を落とすため。銭湯に入る時かけ湯するようなものか?でもここ数年、周りの人がみんな服を脱ぎ捨てるとすぐにプールに入っていることに気づいた。だから最近は僕も準備運動なし、シャワーなしでプールに入るようになった。プールに入る前に運動したりシャワーを浴びたりすると「昭和のおじさん」というか「律儀な日本人」みたいでカッコ悪く感じて恥ずかしくなったのも大きい。が、加齢とともにプールの水が妙に冷たく感じるようになったので、ガチガチ震えながらゆっくりゆっくり足から入るようにしている。これはこれでカッコ悪い。

②泳がず遊ばず

競技用の25メートルとか50メートルのプールならともかく、子供が遊ぶようなプールで泳ぐ大人はみっともない。ウォータースライダーなどもアラフィフのおじさんが笑顔で滑ってくる姿はみっともない。お父さんは子どもが遊ぶ姿を優しく見守り、子供が迷子になったり連れ去られたりしないように常に目を配り、おぼれたらすぐに助けにいける距離で水に浸かっているのが正しい。が、正直言うとウォータースライダーを思いっきり滑りたい気持ちはある。昭和のプールにはイマドキのスリル満点のやつはなかった。せいぜい波の出るプールとか流れるプールとか、飛び込み台くらいだった。正直大学生のようにはしゃぎながら遊んでみたい気もするが「アラフィフの大人としてそれはできない!」と自制してしまう自分がいる。8歳の息子は臆病でスピードが出るものを一切拒否してしまうのも歯がゆい!息子が「一緒にやろうよ!」と僕を誘ってくれて、僕が「しょうがねぇなぁ」なんて演技をしながら一緒に滑るのが一番都合がいいのに、息子はそれをしてくれない。おじさんのプールは浮かぶだけ、浸かるだけ。温泉か!

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③そして”ラッシュガード”!

水着は恥ずかしくないけど、腹の出っ張りは恥ずかしい。色白なのもちょっと弱弱しい。だから今までプールの時はちょっと腹を引っ込めていたのである。プールに来ているお父さんたちの筋肉、腹の出具合、水着のセンス、胸毛、腋毛、すね毛、乳輪の大きさなどを細かくチェックし「よし、勝ってる(?)」なんて訳のわからない評価をして無理やり納得していたのである。細マッチョな若いお父さんに負けないように、プールでは腹を引っ込めて胸を鳩のように膨らませて偉そうに歩いていたのである。なのに今度はみんなラッシュガードを着るようになったのである。「ケッ!カッコつけやがって!」とは思ったものの、最近では男性もほとんどがラッシュガードを着て、上半身裸派のほうが珍しくなってきたのである。僕はとたんに自分の乳首が恥ずかしくなった。そして腹が恥ずかしくなった。

んで奥さんに頼んで買ってもらったのだが、着てみるとこれが実にいいのである。黒地に蛍光黄緑の長袖のラッシュガードは派手で大げさかと最初戸惑ったが、まず日焼けの心配をしなくていい!僕はこれまで特に肩がバンバン日に焼けて剥けてしまいがちだったのだがその心配が全くない。そして乳首も腹もギャランドゥも隠れるのが実に良い!プールサイドを歩いていても人の目が気にならない!以前は「上半身裸は俺だけか・・・」という羞恥心でプールを楽しむどころではなく、手ブラで乳首を隠しながら歩こうとも思ったが、ラッシュガードを着てから妙な自信がついてきて、胸を張って歩けるようになった。いいな、これ。令和を生きるおじさんはラッシュガードだったんだ。息子よ、これでまたプールに連れて行ってやれるぞ!

モデルが素敵

おじさんの生涯学習

『関ジャム完全燃SHOW』(テレビ朝日系)の人気企画「プロが選ぶ年間マイベスト10曲」。毎年楽しみにしている企画なのだが年々知らない曲が増えてきて今年はほとんど知らない曲・アーティストばかりで辛くなってきている。今回は音楽プロデューサー・蔦屋好位置さん、作詞家のいしわたり淳治さんに加え、シンガーソングライターの佐藤千亜妃さんが2022年のマイベストを選曲。

3分の2は見たことも聞いたこともないアーティストで、知っている曲が「Habit」「KICK BACK」「ミックスナッツ」の3曲のみ。ああ、ここまで来たか。

そうだ!We're ALIVE - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

「背の順の整列は差別」!? - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

今年50歳になるおじさんには辛い現実だが、全てを拒絶して老害まっしぐらになるのもなんだしな。ボケ防止のために少しは頭に入れておこうかな。

2022年版後半戦】関ジャム「プロが選ぶ年間マイベスト10曲」ランキング4~1位【完全書き起こし】 - almost...

とはいえ、まあ眠たい曲が多い。よく言えばChillなんだろうけど。

なんでもコロナ禍で外出しにくい中、部屋の中でなんとなく作曲してTikTokかなんかにあげたらバズっちゃってすぐにタイアップなんかがついちゃうみたいなことがここ数年多いらしい。部屋の中で作るからボソボソしゃべるように歌う歌が多いようだ。

昭和生まれのおじさんはロックとかJ-POPで育ってきたもんだから、イマドキの眠たい歌が苦手。「TikTokでバズった!」「○億回再生!」と言われてもTikTokをやっていないおじさんには寝耳に水だし、「これは恋か?」とか「SNSに振り回される日常!」なんてことを若い人が歌っても共感ができない。おじさんは通ってきた道なので「まあ、若い頃ってそういうもんだよね」くらいにしか響かない。さらに音楽もやっていない普通の大学生がなんとなく曲を作ってSNSに挙げたらバズって1~2年後には大金持ち!という流れもなんとなく癪だ。おじさんが若い頃は売れないバンドはライブのチケットを売って、少ない客の前で歌って、バイトしながらオーディション受けたりデモテープを事務所に送ったりしてやっとデビュー!みたいな感じでみんな苦労してたんだよ!それなのにイマドキのやつは簡単に売れやがって!しかも歌っている内容が眠たい!

もうおじさん、おばさん、じっちゃん、ばっちゃんは音楽の世界からは相手にされてないんだな、もう昔の曲を聴くしかないんかな、とつくづく思った。思ったのだがこの2日間なんとなく考えてみた。

「そういえば数年前に『関ジャム』の同企画であいみょんや藤井風、髭男なんかが出てきたときも”だれだコイツ?””なんでこんなに評価されてるんだ?”と思ったものだが、今では3名とも僕のお気に入りでカーステレオからガンガン流している。もしかしたら今年ランクインした人も数年後にはそうなるのか?」

で試しに水曜日のカンパネラの『エジソン』とasmiさんの『PAKU』をYoutubeのTHE FIRST TAKEで観てみたのである。そうしたらこれがもう・・・「なるほど、これは・・・売れるわ」と言わざるをえない代物だったのである。

asmi - PAKU / THE FIRST TAKE - YouTube

水曜日のカンパネラ - エジソン / THE FIRST TAKE - YouTube

いやぁ・・・すごいね。水曜日のカンパネラの詩羽さん。どこに隠れてた?今まで。

思わずWikipediaで調べてしまった。

詩羽 - Wikipedia

水曜日のカンパネラのプロデューサーは前ボーカルのコムアイさんの時と同様、オーディションではなく雰囲気や人間性、考え方でボーカルを選んだそうで、歌を聴かないまま採用したという。内気で人見知りでコミュニケーションが苦手な女の子(詩羽さん)が精神的な辛さを乗り越え、見た目を一新して自己肯定感を高めて今に至るというが、現在のパフォーマンスを見ると、そういう過去を乗り越えた人にしかできない感じだ。反対のほうに大きく振り切っている。

歌がうまいのはもちろんなんだが、とにかくセルフプロデュース能力と表現力がずば抜けている。奇抜なファッションも英語っぽい発音も、表情の作り方や振り付け、立ち回り、カメラへの映り方も全部、デビュー1年半とは思えないほど堂に入っている。一発撮りのTHE FIRST TAKEがまるで編集後のPVのように最初から最後までバシッと決まっている。おじさんはもう詩羽さん劇場にくぎ付け。動画を観ながら「うわ!なんだこの子!ピアス怖ぇ~。あ!でもいい表情!なに?発音!これもすごい!う~む、あざとい!でもいい!同世代の女の子から支持されるのもわかるな。モデルもしてるからかな?見られ方のうまさよ・・・」。本当にこの子の表現力は天才的。こんな即戦力、よく見つけてきたな。曲といい審美眼といい、プロデューサーもすごい人なんだろうな。

そしてasmiさんの『PAKU』。なるほどな。これも・・・バズるのわかるわ。僕はTikTokなんてやらないが、曲や歌唱だけでも惹かれるものがある。この曲を作った人もすごいな。歌詞も曲もキャッチー、転調したラップもかわいい。歌はもちろんうまい。なんか力を抜いた感じで歌っているのがイマドキなんだけど、抜き加減が絶妙。昭和や平成の歌姫はいかにパワフルに、POPに歌うかに力を入れていたように思うけど、令和の歌姫の脱力感はこれはこれですごい。あんなに転調したり早口で歌ったり裏声になったりって相当難しい技術だと思うけど、それをいとも簡単に軽やかにこなしてしまう感じ。鼻歌を歌うようでもあり、独り言を言っているようでもあるのに、難しい曲調を淡々と歌いこなしてしまう。ラップってもっと激しく気を張って歌うもんだと思ってたのに(詩羽さんもそうだが)気負いがまったくなく、軽やかに、スキップを踏むような気楽さでケロッとこなしてしまう。若いのに古武術の達人のような力の抜き方だ。なんなの令和の若者って?なんでこんなことができるん?

とりあえずこの二人の曲はカーステレオに入れておくことにしました。

んで今回わかったことは・・・俺、なんだかんだいって”あざとかわいい”女の子に弱いな。気持ち悪いおじさんだ・・・。